氷菓は日常ミステリー傑作!古典部シリーズの小説や聖地【映画・アニメ2期新作は?】
(出典:Twitter)

氷菓」は、小説〈古典部〉シリーズを原作とするテレビアニメです。そのストーリーやキャラクター、キャストやメディアミックスなど様々な観点から主人公たちを取り巻く世界を解説します。
美しく緻密な作画が好評のアニメや、今も続刊中で主人公たちの物語を一人称視点で読むことのできる小説など、氷菓を知らない人の予習やファンの方の復習となるように情報をまとめています。
「氷菓」のタイトルに秘められた物語とは? 登場人物たちの心模様の行く末は?
日常ミステリーの傑作と言われた、氷菓の魅力に迫ります。

【古典部シリーズ】氷菓とは

氷菓 古典部シリーズ
(出典:Facebook)

〈古典部〉シリーズ、そしてテレビアニメ「氷菓」とはどういった作品なのでしょうか。簡単にご紹介します。

あらすじ・ストーリー・内容

物語は、主人公・折木奉太郎が、高校生となり廃部寸前の古典部に入部するところから始まります。他に古典部に集まったのは、千反田える、伊原摩耶花、福部里志の三人。奉太郎は、好奇心旺盛なえるの働きかけをきっかけに、古典部員たちと共に日常に潜む謎を解き明かして行きます。

読み方

タイトルである氷菓は「ひょうか」と読み、作中に出てくる文集の名前でもあります。
個性的な登場人物の名前は、以下のように読みます。
折木奉太郎(おれき ほうたろう)
千反田える(ちたんだ える)
伊原摩耶花(いばら まやか)
福部里志(ふくべ さとし)

京アニ

小説〈古典部〉シリーズをアニメ化した京都アニメーションは、京アニと呼ばれファンの間で親しまれています。
氷菓の他には、以下のような代表作があります。

・「涼宮ハルヒの憂鬱」
・「けいおん!」
・「Free!」
・「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

監督

テレビアニメ「氷菓」の監督は、武本康弘さんです。監督の他に絵コンテや演出などもこなし、彼の手がける美しい作画や繊細な心理描写はアニメファンから高く評価されています。

声優・キャスト

氷菓は、作品全体に人気声優が多数出演しています。
ファンの間でも話題になっている豪華な声優陣の中から、複数回登場するキャストをまとめてみました。

・折木奉太郎(cv:中村悠一)
・千反田える(cv:佐藤聡美)
・伊原摩耶花(cv:茅野愛衣)
・福部里志(cv:阪口大助)
・折木供恵(cv:ゆきのさつき)
・入須冬実(cv:ゆかな)
・十文字かほ(cv:早見沙織)
・河内亜也子(cv:浅野真澄)
・遠垣内将司(cv:置鮎龍太郎)

新作

〈古典部〉シリーズは現在も刊行中で、2020年10月現在の最新巻は「いまさら翼と言われても」です。
古典部メンバー4人の過去と未来に触れる短編集となっています。

【聖地巡礼】氷菓の舞台になった高校は?

氷菓で古典部メンバーが通う神山高校には、モデルとなった学校があります。
ここでは、氷菓の聖地となっている場所についてご紹介します。

氷菓の聖地は飛騨高山

氷菓 飛騨高山
(出典:じゃらんnet)

氷菓では、飛騨高山市内の場所や施設がモデルとなってアニメに登場しています。
鍛冶橋、宮川朝市通り、日枝神社、高山市図書館「煥章館」など、どれもアニメでの再現度が高くなっています。

舞台の高校

氷菓の主な舞台である神山高校は、県立斐太高校がモデルとなっています。
原作者の母校であり、卒業式に行われる「白線流し」が有名とのことです。
古典部メンバーも、卒業の際には白線流しをすることになるかもしれませんね。

聖地巡礼

聖地巡礼 氷菓
(出典:ひだっちブログ)

氷菓の聖地、飛騨高山市から公式の氷菓舞台探訪マップが配布されています。
アニメの画像と共に、モデルとなったポイントが解説された地図は聖地巡礼に役立ってくれることでしょう。

【アニメ】氷菓1期

氷菓 アニメ
(出典:アニメ広場)

テレビアニメ「氷菓」は、原作のエピソードを時系列順に描いたストーリーとなっています。第1期ではどこまでアニメ化されているのか、まとめてみました。

アニメ化エピソード

「氷菓」1〜5話
「大罪を犯す」6話
「正体見たり」7話
「愚者のエンドロール」8〜11話
「クドリャフカの順番」12〜17話
「連峰は晴れているか」18話
「心あたりのある者は」19話
「あきましておめでとう」20話
「手作りチョコレート事件」21話
「遠まわりする雛」22話

小説第4弾にあたる「遠回りする雛」に収録された話までが、第1期でアニメ化されています。

OVA(11.5)「持つべきものは」

OVA 11.5 持つべきものは
(出典:はてブ)

氷菓には、コミック3巻の限定版に付属したOVA「持つべきものは」が存在します。
愚者のエンドロール後に古典部が市民プールへ行った際の話が描かれており、アニメのBlu-rayBOXにも収録されました。

ドラマcd

ドラマcd 氷菓
(出典:Amazon)

氷菓は、ドラマCDも2枚発売されています。
いつもよりコメディ色の強いミニドラマが複数話収録されており、内容は原作ストーリーとは関係のない「もしも話」やパロディなどになっています。

氷菓の再放送は?

氷菓の再放送予定は、各局未定となっています。
しかし、今まで何度も再放送されたことがあるので、この先もテレビで視聴できる機会が訪れる可能性は高いです。

アニメ2期は?

2020年10月現在では、まだアニメ2期の続報はありません。
しかし「遠回りする雛」の後も原作が進み、アニメ化されていないエピソードが増えたのでそれらを使ってアニメ2期が製作される可能性もあります。

【アニメ】氷菓の見どころ7つ

アニメとなった氷菓にはたくさんの見どころがあるのですが、その中から7つを厳選してご紹介します。

見どころ1.わたし、気になります!

わたし、気になります!
(出典:Pinterest)

どんなささいな謎でも無視できない、千反田えるの「わたし、気になります!」
目をキラキラと輝かせる様子は、彼女の魅力のひとつです。
よく登場する場面なのですが、毎回力を入れて描かれています。

見どころ2.日常の謎を解明

日常の謎
(出典:画像壁紙)

氷菓はミステリー小説ですが、殺人事件などは起きず日常の謎を解き明かすスタイルになっています。気軽に推理をしたいという人には特にオススメです。

見どころ3.主人公がドライクール

ドライクール
(出典:ヤフー知恵袋)

氷菓の主人公、折木奉太郎は省エネ主義でドライクール。
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」をモットーにしていて、一歩引いたところから物事を見ています。

コピペ「氷菓の折木かな?」

ネット上では、自分に似ているキャラや自分をモデルにしたのではないかというキャラを挙げる際に「氷菓の折木かな?」と言うコピペがあります。
"奉太郎のように気だるげでクールな自分に酔っている"のが面白いというネタのようです。

見どころ4.制服

制服
(出典:Amazon)

氷菓で主人公たちが通っている神山高校は、制服がシンプルながらもオシャレなものになっています。
男子の制服は一般的な学ランですが、女子の制服は大きなスカーフの付いたセーラー服です。上は白を基調としているため、爽やかさも持ち合わせています。
キャラクターによって着こなしが違うことにもこだわりを感じます。

見どころ5.聖地巡礼

聖地巡礼
(出典:Twitter)

氷菓は、飛騨高山市との公式コラボとして聖地巡礼に使えるマップが作成されています。アニメに出た景色を確認しながら町を回れるので、その高い再現性を漏れなく楽しむことができます。

見どころ6.恋愛に発展?

氷菓 恋愛
(出典:livedoor Blog)

氷菓は、日常の謎を解き明かすだけではなく、キャラクターたちの関係性にも注目するところがあります。
福部里志と、中学生の頃から彼にアプローチを続けている伊原摩耶花。折木奉太郎と、はじめは彼を意識していなかったが次第に頬を染めることも増えた千反田える。
奉太郎とえるはまだ友達以上恋人未満の関係ですが、彼らの恋模様も注目ポイントになっています。

見どころ7.実写映画化

実写映画化
(出典:アニメイトタイムズ)

氷菓は、2017年に実写映画化もされています。
広瀬アリスと山﨑賢人のダブル主演で、安里麻里監督による映像はノスタルジックで原作の雰囲気に近いと言われています。
アニメの映像美とは一味違った、ほの暗さを味わうことのできるメディアミックスです。

氷菓の原作は小説「古典部シリーズ」

古典部シリーズ(出典:Amazon)

テレビアニメ「氷菓」は、小説の〈古典部〉シリーズを原作にしています。
ここでは、その原作小説についてご紹介します。

作者:米澤穂信

米澤穂信
(出典:フォレストラバー)

作者の米澤穂信さんは、主にミステリーのジャンルで執筆している作家です。
青春ものだけではなく、映画「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」の原作など、サスペンスもののミステリーも発表しています。

出版社

〈古典部〉シリーズは、KADOKAWA(角川書店)から出版されています。
角川学園小説大賞で奨励賞を受賞したことをきっかけに、デビュー作「氷菓」編から連なるシリーズが出版されました。

氷菓はラノベ?一般小説?

氷菓は、内容やライトノベルの新人賞に応募されていたことからもライトノベルと呼んで差し支えないですが、現在の出版元である角川文庫はライトノベルのレーベルとは分けられています。挿絵イラストもないので、そういった点では一般小説と呼ぶこともできるでしょう。

非アニメ化エピソード

原作小説は続刊中で、まだアニメ化されていないエピソードがあります。
もしアニメ2期が制作されるとしたら、これらが映像化されるかもしれません。

「ふたりの距離の概算」編

・入部受付はこちら
・友達は祝われなきゃいけない
・とても素敵なお店
・離した方が楽
・ふたりの距離の概算

「いまさら翼といわれても」編

・箱の中の欠落
・鏡には映らない
・わたしたちの伝説の一冊
・長い休日
・いまさら翼といわれても

感想

原作小説の方は、どのような評価がされているのでしょうか。口コミを確認してみました。

【好きな点】
・キャラクター。ライトな感じはするが、主役4人は好感が持てた。
・真相の意外性。ほろ苦くて、安易なハッピーエンドでないのが良かった。

【嫌いな点】
・『氷菓』の真相以外は、地味な印象(シリーズを重ねるにつれ、面白くなっていくのだが…)。

(引用:https://sakuhindb.com/jbook/7_You_20can_27t_20escape/2013-03-31T21_30_17.html)

キャラクターの魅力と、コミカルな掛け合いを挟みながらも切ない展開のある本シリーズの特徴が注目されています。
いわゆる日常の謎を扱う作品なので、物語に派手さがないといった見方もあります。

この年代にしか味わえない葛藤や揺らぎが詰まっている古典部シリーズ。
「氷菓」を読んだときほどの衝撃はないけれど、相変わらず大好きなシリーズだ。
少しずつだけれど変わり始めている奉太郎を、果たして里志たちは気づいているだろうか。

(引用:https://bookpass.auone.jp/review/?iid=BT000018922200100101)

アニメ22話にあたる「遠回りする雛」が収録された作品へのコメントです。
高校生という年代ならではの葛藤や成長が描かれているのはアニメと同じですが、登場人物の様子や心情が文章で読める分その変化を感じやすいのかもしれません。

原作〈古典部〉シリーズは、古典部メンバー4人のことを、もっと深く知ることのできる作品と言えるでしょう。

最新刊

氷菓 最新刊
(出典:Amazon)

〈古典部〉シリーズの2020年10月時点の最新刊は「いまさら翼といわれても」です。
折木奉太郎の中学生時代にも言及する「鏡には映らない」など、6編が収録された短編集になっています。

新作・次回作

〈古典部〉シリーズの次回作の刊行は、2020年10月現在では未定となっています。
「いまさら翼といわれても」は前作から約6年経ってから発売されていますが、各話は『野性時代』もしくは『文芸カドカワ』という小説誌に掲載されていたものなので、そちらを確認すればより早く読むことも可能だと予想されます。

氷菓の評価や海外の反応

氷菓 評価(出典:エキサイト)

氷菓は数多くの口コミがある作品です。
また、海外の視聴者もいるので、それぞれの反応から作品の評価を考察します。

日本での口コミ

表情にしろ、仕草、動き、背景、名もないキャラ・・・などなど全てが凄まじいレベルで細かい。
特にメインキャラの表情と仕草。
人間よりも人間らしいんじゃないかというレベル。
(引用:https://animeossan.com/?p=422amp)

最初は低空飛行から始まるのでやきもきしますが、最後まで見て、本当に良かったと思える数少ない作品だと思います。
(引用:https://www.animesachi.com/visitor/longComm.php?sid=3181&hn=brickblock&state=end)

主人公二人が気に入ってしまえば突然面白い作品になるはずだ。また謎解きの結果について拍子抜けしないのであれば、ミステリーとしても楽しめることになる。
アニメーション表現は折り紙付き
(引用:http://inseki.info/2020/03/11/post-1574/)

全体的にアニメーションへの評価は高く、個性的なキャラクターを好きになれるか否かで「面白い」と思えるかどうかが別れるようです。
物語の派手さ・インパクトは小さく、キャラクターたちの心情に注目するタイプの人には重厚に感じられている印象でした。
日常ミステリーということで謎解きの結果に目を引くものはありませんが、主人公と共に考える過程を楽しみたい人には十分なようです。

海外の反応

(作画が)全部ぬるぬる動いてるし、ファンタスティックだ。それに、明るい光や色調をどんどんキャラやムードに与えてきてるよね。
もしもそういうのがなかったら、これはちょっとの人しか見てないんじゃないかな。
(引用:http://rollingworld.blog.fc2.com/blog-entry-200.html)

ミステリーはしょーもなかったけど、他は全ての面において素晴らしいな。アート、音楽、演出。奉太郎と福部は今んとこ最高のキャラだ
(引用:http://blog.livedoor.jp/poterobo/archives/6148938.html)

これは今季の作品の中でも理解するのがすごく難しいな。
しかもたぶん今後も続いていくんだろうなあ。
(引用:http://rollingworld.blog.fc2.com/blog-entry-203.html)

アニメーションの素晴らしさは海外でも高評価を得ていました。
派手さのない物語や謎解き、個性的なキャラクターたちへの好き・嫌いも日本と同様に感じられているようです。
一方、日本ならではの文化(言葉遊びや言い回し)が絡む謎もあるので海外の方には理解が難しい部分もあるようです。

全体を通して見ると、映像美のほか、日常ミステリーやキャラクターたちの人間関係を重要視する人には特に人気がある様子でした。

 

氷菓の歌・曲

氷菓には複数の音楽が使用されており、作品に華を添えています。
ここではそんな氷菓の歌・曲についてご紹介します。

OP

氷菓 op
(出典:アニメイト・オンラインショップ)

「優しさの理由」1話〜11.5話
作詞:こだまさおり
作曲・編曲:宮崎誠
歌:ChouCho

「未完成ストライド」13話〜22話
作詞・歌:こだまさおり
作曲・編曲:中山真斗

ED

氷菓 ed
(出典:アニメイト・オンラインショップ)

「まどろみの約束」2話〜11.5話
作詞:こだまさおり
作曲・編曲:岡本健介

「君にまつわるミステリー」12〜22話
作詞:こだまさおり
作曲・編曲:高田暁

どちらも、千反田える(佐藤聡美)と伊原摩耶花(茅野愛衣)による歌唱曲です。

BGM

氷菓には、クラシック音楽がBGMとして使われています。
フォーレ「シシリエンヌ」
バッハ「G線上のアリア」「無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 前奏曲」
ベートーヴェン「月光第1楽章・第3楽章」
これらは原作者がイメージとして挙げた曲であり、音楽担当による編曲がされたのち劇中で奏でられています。

サウンドトラック

氷菓のサウンドトラックは、単体では販売されていません。
しかし、DVD・Blu-ray Discの限定版には、本編の音楽が収録されたサウンドトラックCDが各巻に付属しています。

アニメだけじゃない!氷菓の漫画・ラジオ・コラボ

氷菓は、複数のメディアミックスが展開されているジャンルです。
ここでは氷菓の漫画・ラジオ・コラボをご紹介します。

【氷菓】漫画・コミック

氷菓 原作
(出典:Amazon)

氷菓の漫画は、タスクオーナ氏の作画により2020年10月現在12巻まで発売されています。
これはアニメ22話にあたる「遠回りする雛」までの収録です。詳細時期は未定ですが、次巻予告もされているのでまだ完結はしていません。

ラジオ「古典部の屈託」

ラジオ 古典部の屈託
(出典:公式サイト)

氷菓には、ランティスネットラジオで配信されていたWEBラジオ番組「古典部の屈託」があります。
千反田える役の佐藤聡美と、福部里志役のが阪口大助がパーソナリティーを務め、トークタイムや楽曲紹介がされます。
現在では、Blu-ray・DVD限定版に付属する特典CDに各回のダイジェストが収録されているのでそこから聴くことができます。

電脳戦機バーチャロン×氷菓のコラボ

電脳戦機バーチャロン×氷菓
(出典:Twitter)

氷菓のアニメ21話で、折木奉太郎と福部里志がしていたアーケードゲームが「電脳戦機バーチャロン」です。
このゲームは、戦闘用の巨大ロボットを操縦して敵プレイヤーと戦う対戦アクションゲームで、実際にセガからリリースされています。
家庭用ゲーム機やパソコン版も発売されているので、現在でも奉太郎たちと同じゲームを遊ぶことができます。

【古典部シリーズ】氷菓のキャラクター

氷菓に登場する主なキャラクターの概要と、演じている声優をご紹介します。

折木奉太郎(主人公)

折木奉太郎
(出典:Twitter)

cv:中村悠一
氷菓の主人公であり、神山高校古典部員の1人です。省エネ主義をかかげ、なにかと面倒事を避けようとします。
しかし、千反田えるの好奇心に巻き込まれて謎解きをすることも多く、本作の探偵役になっています。
はじめは推理をすることにも抵抗する素振りを見せていましたが、古典部のメンバーたちと過ごす内に探偵役として彼らの会話に入ることを肯定するようになりました。
学業成績は平均的ですが、ひらめきや推理力がかなり高いことが特徴です。

千反田える(えるたそ)

千反田える
(出典:Twitter)

cv:佐藤聡美
氷菓のメインヒロインであり、神山高校古典部員の1人です。基本的に穏やかな性格ですが、好奇心が非常に強く、一度気になったことはとことん追究したがります。
成績優秀で真面目な性格である一方、天然で抜けているところもあります。
そのせいか距離感がおかしく、人のパーソナルスペースにも無邪気に入って行くので奉太郎をうろたえさせるシーンもよく見られます。
ファンからは「えるたそ」の愛称で呼ばれることも多いキャラクターです。

千反田えるは以下の記事で解説しています。

桁上がりの四名家

神山市内の中でも特に有名な、十文字家・百日紅家・千反田家・万人橋家は「桁上がりの四名家」と呼ばれています。
えるの実家もそのひとつで、大きな農家のお嬢様という一面があります。

福部里志

福部里志
(出典:アメブロ)

cv:阪口大助
神山高校古典部員の1人であり、奉太郎の中学生時代からの友人です。
古典部の他に、手芸部と総務委員会にも参加しており、様々な場面を全力で楽しむために行動しています。
普段は明るくお調子者ですが、奉太郎への対抗心を抱いたり、自分の凡庸さを気にしているといった繊細な面もあります。
一方、奉太郎にはない高いコミュニケーション能力や豊富な知識量を持っており、互いを補い合える人物でもあります。

伊原摩耶花

伊原摩耶花
(出典:Pinterest)

cv:茅野愛衣
神山高校古典部員の1人であり、奉太郎の小学生時代からの同級生です。
小柄で童顔というかわいらしい見た目とは裏腹に、気が強く毒舌を発揮することもあります。
中学生の頃から里志にアプローチを続けているという一途な面もあり、なにかと一生懸命でまっすぐな性格をしています。
漫画研究会にも入部しており、気の強さから先輩と意見が対立することもありますが、自らの非は認めるといった潔さもあります。

伊原摩耶花は以下の記事で解説しています。

折木供恵(姉)

折木供恵
(出典:キャラペディア)

cv:ゆきのさつき
奉太郎の姉で、神山高校古典部のOGです。
現在は大学生ですが、世界中を1人で旅して回っています。
たまに海外から連絡をよこしてくるものの、直接登場する機会は少なく謎めいた人物です。
廃部寸前の古典部に奉太郎を入部させた張本人なのですが、手紙一枚で省エネ主義の奉太郎を動かしたところを見ると姉弟の力関係は明確なようです。

入須冬美

入須冬美
(出典:ニコニコ)

cv:ゆかな
神山高校の先輩で、クールで威厳に満ちた雰囲気から生徒間では「女帝」と呼ばれることもあります。
実際は義理や友情を大切にしていて、親しくなればあたたかみを感じられる人柄です。
実家は神山市で総合病院を経営しており、家柄の関係で千反田家とは家ぐるみの付き合いがあります。

入須冬美は以下の記事で解説しています。

十文字かほ

十文字かほ
(出典:アメブロ)

cv:早見沙織
神山高校の同級生で、占い研究会の部長です。
神山市内にある荒楠神社の宮司の娘で、巫女を務めることもあります。
実家は「桁上がりの四名家」のひとつで、千反田家とも付き合いがあり、えるとは仲がいい様子です。
眼鏡に泣きぼくろと大人びた見た目で、ミステリアスな雰囲気を持った少女です。

河内亜也子

河内亜也子
(出典:ヤフー知恵袋)

cv:浅野真澄
神山高校の先輩で、漫画研究会の部員です。
勝ち気な性格のため摩耶花とソリが合わずに度々衝突していますが、必要以上に追い込むことのない潔さも持っています。
一般部員ですが、漫画研究会の中でかなりの影響力を持ち、リーダー的存在になっています。

糸魚川養子

糸魚川養子
(出典:Pinterest)

cv:小山茉美
神山高校の図書室司書です。
千反田えるの叔父、関谷純と同じ時期に神山高校に在席していたOGでもあります。
かつて古典部に所属しており、関谷純にまつわる真実を知っている数少ない人物です。

遠垣内将司

遠垣内将司
(出典:キャラペディア)

cv:置鮎龍太郎
神山高校の先輩で、壁新聞部の部長です。
実家は教育界の重鎮であり、家柄の関係上えるとも面識があります。
体面を保つことに気を使っていますが、後ろめたいことがあると動揺しやすい性格です。

沢木口美崎(沢木口先輩)

沢木口美崎
(出典:YouTube)

cv:伊瀬茉莉也
神山高校の先輩で、天文部の部員です。
明るくエキセントリックな性格で、3つの大きなお団子頭や着崩した制服など見た目も特徴的です。
「チャオ」というあいさつを使ったり、リアクションや発想が独特だったりとサブキャラクターながらかなりの存在感があります。

田名辺治朗

田名辺治朗
(出典:livedoor Blog)

cv:福山潤
神山高校の先輩で、総務委員会の委員長です。
真面目ながら融通がきき、穏やかで優しい性格です。
生徒会長の陸山宗芳と仲がよく、彼のことを「ムネ」と呼んでいます。

陸山宗芳

陸山宗芳
(出典:Twitter)

cv:森川智之
神山高校の先輩で、生徒会長です。
卓越した画力を持っており、田名辺治朗から「天才」と評されています。
しかし、本人はその才能にあまり関心がないようです。

善名梨絵

善名梨絵
(出典:アメブロ)

cv:豊崎愛生
摩耶花のいとこで、善名嘉代の姉です。
民宿「青山荘」の娘で、客として訪れた古典部員たちとも交流していました。
活発な性格の小学6年生です。

善名嘉代

善名嘉代
(出典:Twitter)

cv:小倉唯
摩耶花のいとこで、善名梨絵の妹です。
民宿「青山荘」の娘で、古典部員たちが客として訪れた際には家の手伝いをしていました。
内気な性格の小学4年生です。

湯浅尚子

湯浅尚子
(出典:ヤフー知恵袋)

cv:進藤尚美
神山高校の先輩で、漫画研究会の部長です。
穏やかな性格で、部内のいざこざに声をあげて統制するようなことはありません。
しかし、裏で仲を取り持つために動くなど機転のきく面もあります。

鴻巣友里

鴻巣友里
(出典:はてなブログ)

cv:茅原実里
神山高校の先輩で、2年生の自主制作映画の出演者です。
始終静かに棒読みをしており、演技は得意ではないようでした。
目が前髪で隠れそうな、暗い印象の小柄な少女です。

山西みどり

山西みどり
(出典:fc2ブログ)

cv:小清水亜美
神山高校の先輩で、2年生の自主制作映画の出演者です。
声を張り上げるようにセリフを読むことが多く、演技は得意ではないようでした。
オシャレに気を使っていて、髪を触る癖があります。

江波倉子

江波倉子
(出典:livedoor Blog)

cv:悠木碧
神山高校の先輩で、2年生の自主制作映画脚本担当の友人です。
表情の変化に乏しく、淡々としゃべります。
冷淡とも取れる態度の彼女ですが、友人のことは大切に思っているようです。

羽場智博

羽場智博
(出典:fc2ブログ)

cv:阿部敦
神山高校の先輩で、2年生の自主制作映画の小道具係です。
ミステリー小説オタクであり、尊大な態度で推理を披露して初対面の摩耶花に嫌われていました。
頻繁に眼鏡を上げる癖があります。

【実写映画】氷菓

実写映画 氷菓
(出典:公式サイト)

氷菓は、2017年に実写映画化もされています。一体どんな仕上がりになっているのでしょうか。ここでは、映画『氷菓』の概要や評価の解説を行います。

映画の主題歌

アイオライト
(出典:Amazon)

映画『氷菓』の主題歌は「アイオライト」です。
伊東歌詞太郎と宮田“レフティ”リョウによる2人組音楽ユニット「イトヲカシ」が制作しており、日々が色付き始めた主人公の気持ちに寄り添った歌詞となっています。

実写キャスト

主人公たち古典部員は、以下のキャストが演じています。

折木奉太郎/山崎賢人
千反田える/広瀬アリス
伊原摩耶花/小島藤子
福部里志/岡山天音

また、千反田えるの叔父である関谷純と、図書室司書である糸魚川養子も出演しており、それぞれ以下のキャストが演じています。

関谷純/本郷奏多
糸魚川養子/斉藤由貴

広瀬アリス

広瀬アリス 氷菓
(出典:マイナビティーンズ)

映画『氷菓』のキーパーソン、千反田える役の広瀬アリスさんは、ファッションモデルや女優として活躍しており、漫画好きという一面もあります。
千反田えるを演じるにあたっては、原作の世界観を大事にしようと思ったそうです。

氷菓の映画の評価はひどい?

ネット上の評価を見ると、映画『氷菓』に対するネガティブな意見も少なくありません。
いったいなにが「ひどい」と言わせるのか、口コミを確認してみました。

キャスティングには違和感がある。
古典部メンバーは中学を卒業したばかりの高校生。演技はともかくとして、ビジュアル的には流石に無理があった。

演出はかなりよかった。
原作者の米澤穂信さんの作品に通底する薄暗い雰囲気がしっかり表現されている。
エンターテイメントとして面白いのは断然アニメ版だが、並べて見ると原作をしっかり汲み取っているのは映画版ではないか。(引用:https://eiga.com/movie/86040/review/01954239/)

高校1年生を大人が演じることや、キャストの雰囲気が役のイメージと違うという意見が多い印象でした。
映像としての雰囲気は、原作に近いようです。

元々学校で繰り広げられる会話をベースにした群像劇なので淡々としており地味です。そこで好みが分かれるかもしれませんが、派手さはないけれどミステリーの狭間の切なさがたまらない、そこがこの作品の良さだと思います。
(引用:https://eiga.com/movie/86040/review/01692272/)

ストーリーが地味という意見も目立ちます。
アニメではキャラクターの動きや映像美でアクセントが入っていましたが、映画はノスタルジックで切ない雰囲気を重視していてインパクトがほしい人には物足りなく感じるのかもしれません。

綺麗でよい雰囲気でした。
残念だったのが、まず第1に実写なのにセリフや一挙一動をアニメに寄せすぎて、キャラ作りがあまりにも不自然だった点です。
(引用:https://eiga.com/movie/86040/review/02416181/)

登場人物が実写らしくもアニメらしくもない、どっち付かずの状態に戸惑いを覚える人も少なくないようです。

アニメにはアニメの、実写には実写の良さがあります。
実写がどれだけアニメに寄せようと、「アニメに寄せた実写」にしかなりませんし、中途半端にアニメをトレースした作品の方が、原作ファンからは反感を買います。
アニメに似せろとはいいません。「実写でやる必要性のある作品」というのが観てみたいです。
(引用:https://eiga.com/movie/86040/review/02140243/)

実写でやる必要性という言葉が、総括になるかと思います。
アニメと切り離しきれていない、でも忠実に再現できてもいない所がアニメファンから低評価にされている理由なのでしょう。
一方、原作の雰囲気に寄せた映像は高く評価されています。
物語にインパクトを求めない人や、映画『氷菓』ではじめてこの作品に触れる人からは良い評価も散見されました。

【古典部シリーズ】氷菓の恋愛はどうなる?

氷菓は、日常ミステリーというジャンルですが恋愛要素もあります。
作中でどのカップルが話題になっているのか。正式に付き合うのかどうかなどをまとめてみました。

奉太郎&える

奉太郎 える
(出典:prcm)

ファンたちから「まるで夫婦」と言われることもある、主人公・折木奉太郎と名家の娘である千反田える。2人は共に過ごすうちに互いを意識しあう間柄に発展しました。
一度、えるが自分の将来のことを話した時に告白するタイミングはあったのですが、お互いに恋心を明言することはありませんでした。現在は、友達以上恋人未満のような関係になっています。

里志&摩耶花

里志 摩耶花
(出典:#2)

片想いらしき描写が序盤から描かれ注目されていた、古典部員・福部里志と伊原摩耶花。2人は中学生の時から「摩耶花が里志にアプローチを続けているけれど、里志がはぐらかし続けている」状態でした。しかし、高校1年生のバレンタインデー(アニメ21話)で状況は動き、里志は告白を受け入れる決心をします。その後、2人は正式に交際することとなりました。

【ネタバレ】氷菓の最終回・結末・ラスト

氷菓のアニメ最終話「遠回りする雛」はどのような結末だったのでしょうか。また、タイトルである「氷菓」の意味とは?
ネタバレも含めて解説して行きます。

生きびな祭り

主人公たちが暮らす土地には、お雛様や従者の格好をした人々が行列を成して歩く「生きびな祭り」というものがあります。
千反田えるはお雛様の役で、折木奉太郎に傘持ちの役を依頼します。

祭り当日のトラブル

当日、奉太郎が現地へ向かうと、祭りのルートである橋が止めていたはずの工事で渡れなくなっていることが発覚します。
裏方の年配たちが慌てる中、大阪から帰省していた小成という若者が別のルートを示します。
ルート変更を行い、予定になかった桜の下を通った生きびなはとても美しいものとなりました。
問題は、なぜ工事を止める連絡が無効になっていたのか。それは、写真家を目指して町を出ていた小成が、桜の下を通る生きびなを撮影するためにルート変更をさせたというものでした。

えると奉太郎との今後について

祭りが終わったあと、えるは自分の将来についての話をします。それは暗に、自分とこれ以上親しくなるのなら家柄のせいで面倒が付いて回ると示すものでした。
それに構わず告白とも取れる言葉を、奉太郎は想像だけして言えず終いになってしまいます。
しかし、お互いが自分たちの将来のことを考えるようになったのです。これから先は、今までと少しだけ違う関係性となって未来へと歩んでいく。
そんな話で、アニメ1期は結末を迎えています。

氷菓の意味は「i scream」?

タイトル「氷菓」の意味は、アニメ5話で明かされています。
その意味は「i scream」
私は叫ぶ。悲鳴をあげる。
一体、どういうことなのでしょうか?

えるの叔父、関谷純の過去

現在行方不明の関谷純は、えるが幼いころ、古典部の文集「氷菓」を見た彼女へある言葉を残しています。
その言葉がなんだったのか、えるは奉太郎に思い出す手伝いを依頼して謎に迫ります。
過去の文集から、かつて古典部員だった関谷純が「英雄」として神山高校を去ったことが判明しました。

当時、神山高校の文化祭は規模縮小を通達されていました。しかし、それは学生たちの反対運動により撤回されています。その運動のリーダーが、関谷純だったのです。

「i scream」悲鳴を上げる、とはなんなのか

反対運動の最中に、反対派のキャンプファイヤーが原因と見られる火災が発端となり施設が半壊してしまいます。
その責任を取って退学させられたのが、名目上だけリーダーにされていた関谷純です。
彼の犠牲を見て見ぬふりした他の生徒たちや教師へ、何も言えなかった彼は文集の名前として自分の悲痛な思いを残します。
それが「氷菓」
アイスクリーム…「i scream」です。

関谷純は、氷菓の意味を聞いた幼いえるへ「強くなれ」「弱かったら悲鳴も上げられなくなる日が来る」と言ったのでした。

【古典部シリーズ】氷菓のss

氷菓は、ファンによって数々のSS作品が投稿されています。
ここでは、その中でもブックマーク数が多いものを厳選してご紹介します。

奉える

「雪の千反田邸にて」
原作の雰囲気に寄せてつづられた、青春のもどかしい距離間のお話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1962924

「オレンジ」
間違えてお酒を飲み、酔っぱらいとなってしまったえると奉太郎のお話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1202076

「rain,rain」
雨の日の、甘酸っぱい恋模様のお話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1059423

イリス先輩

「愚者の真意」
原作・愚者のエンドロールのIFルートという設定で、折木奉太郎と入須冬実のやり取りが描かれています。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1567069

「折木奉太郎という男」
入須冬実視点で、原作にはなかった奉太郎とのカップリングが作られています。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=5436143

「名家のお嬢様は髪が黒くて長い」
千反田える、入須冬実、十文字かほの話がそれぞれ1話ずつ収録されています。
入須冬実編では、奉太郎との甘くほのぼのとしたやり取りがつづられています。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1685990

古典部

「雨降り恋色模様」
雨の日を題材とした、古典部4人の青春のお話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1441155

「隠し味は」
昼休みに一緒に弁当を食べるようになった古典部の4人。千反田えるの手作り弁当がキーのお話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1708935

「学校での一幕」
古典部メンバーによる、コメディ要素の強い青春ストーリーです。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1763138

【古典部シリーズ】氷菓のイラスト

氷菓のイラストをご紹介します。

氷菓1
(出典:prcm)
氷菓2
(出典:Pinterest)
氷菓3
(出典:Pinterest)
氷菓4
(出典:アニメ壁紙.jp)
氷菓5
(出典:blogspot)
氷菓6
(出典:pixiv)
氷菓7
(出典:アニメ壁紙.com)
氷菓8
(出典:Pinterest)
氷菓9
(出典:アニメ壁紙.com)
氷菓10
(出典:アニメ壁紙.com)
氷菓11
(出典:YouTube)
氷菓12
(出典:アニメ壁紙.com)
氷菓13
(出典:アニメ壁紙.com)
氷菓14
(出典:プリ画像)
氷菓15
(出典:fc2ブログ)
氷菓16
(出典:楽天ブログ)

まとめ

ここまで「氷菓」についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
個性的なキャラクターや、日常の謎という身近な題材は推理小説という難しそうなジャンルを親しみやすいものにしてくれています。
そして、登場人物たちの人間ドラマや成長も物語に奥深さを加えていました。
氷菓は、原作小説だけでなく、アニメや実写映画、ラジオに聖地巡礼マップなど多数のメディア展開がされているジャンルです。これを機に、様々な側面から描かれた古典部の物語をのぞいてみてはいかがでしょうか?

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