傲慢の魔女テュフォンはRe:ゼロから始める異世界生活のアニメ2期から登場する、幼女の姿で可愛らしい印象の魔女です。テュフォンは原作の水門都市プリステラ編でも登場しており、今後の話にも影響してくると予想されます。そんな水門都市プリステラ編と、テュフォンの過去や死因は大きく関わってくる重要な要素です。本記事では、その水門都市プリステラ編でのテュフォンについて、彼女の性格・権能、他の魔女たちやスバルとの関係を踏まえながら解説していきます。
【リゼロ】テュフォンとは
(出典:Twitter)
テュフォンは、七代魔女の1人『傲慢の魔女』と呼ばれる400年前に大罪を犯した少女で、アニメでは2期34話「らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー」で初登場します。魔女たちの中では一番幼く可愛らしいため、見た目だけでは魔女とは想像もできないキャラクターです。
Re:ゼロから始める異世界生活
Re:ゼロから始める異世界生活は、引きこもり高校生のナツキ・スバルが異世界転生し、その世界で死んだらタイムリープする『死に戻り』の力を不本意にも手にします。その力を駆使し、大切な人たちを守るために奮闘するダークファンタジーです。
原作がライトラノベ作品。『小説家になろう』という小説投稿サイトで第7章24話『傲岸不遜』まで公開されています。
リゼロは以下の記事で解説しています。
性格
テュフォンの性格は、天真爛漫で、幼さ故に白か黒かでしか物事を判断できない極端な性格と言えます。
遊ぶことが大好きで、色欲の魔女カーミラによく遊んでもらっていることや、魔女たちの難しい話は分からずついていけないという、子供らしく可愛らしいテュフォンですが、その幼さからか人の痛みを全く理解できません。また、彼女は過去の出来事から、人を善人か悪人かの二択でしか見ることができない子です。
容姿
(出典:Twitter)
容姿は、深緑色のショートカットに南国を思わせる青い花冠をつけている可愛らしい幼女です。年齢は10歳前後と記されており、肌は日に焼けているようで褐色、瞳の色は赤です。ほんのり頬が赤く染まっていて、地べたに座っているスバルとテュフォンの目線が同じくらいにあることから、身長は小学校低学年ほどの低身長であることが分かります。
白に花冠と同じ花のモチーフがあしらわれたキャミソールワンピースを着ており、下半身のラインが見えるほど透ける素材だと思われ、至る所から南国感が醸し出されている見た目です。
声優
(出典:アニメイトタイムズ)
テュフォンの声優は、「くのちゃん」こと久野美咲(くのみさき)さんです。
1993年1月19日生まれの28歳、A型。150㎝と低身長で、ホーク役を演じていた『七つの大罪』のアフレコ現場では、くのちゃん専用のマイクスタンドが準備されたという裏話があります。
奇跡のロリータボイスの持ち主と言われていますが、人間以外の動物・人外キャラの役も多く、低い声も出せドスの利いたセリフもこなす演技の幅広さが魅力の声優です。
くのちゃんの代表作は
・『七つの大罪』ホーク
・『ハッピーシュガーライフ』神戸しお
・『3月のライオン』川本モモ
・『デュラララ!!×2』粟楠茜
・『ルパン三世PART4』カーラ
・『無彩限のファントム・ワールド』熊枕久瑠美
・『世界征服~謀略のズヴィズダー~』星宮ケイト
などがあります。
また、アニメだけではなく洋画の吹き替え声優としても活躍しています。2015年公開、ジョニー・デップが主演の『チャーリーとチョコレート工場』で、謎に包まれているウィリー・ウォンカのチョコレート工場を、見学できる子供5人のうちの1人、バイオレット・ボーレガード役を演じていました。
【リゼロ】テュフォンは傲慢の魔女
(出典:Twitter)
テュフォンは『傲慢の魔女』です。『傲慢』の魔女因子に適合できたため、権能という特別な能力を持つことができるようになり、世界に厄災を起こし『傲慢の魔女』と呼ばれるようになりました。
魔女因子が何なのかは明確な説明がありませんが、嫉妬・傲慢・強欲・色欲・暴食・怠惰・憤怒それぞれに魔女因子があり、その魔女因子に適合し保有する者がそれぞれの魔女の権能という能力を使えるようになるようです。
そんな傲慢の魔女テュフォンは、他の魔女たちやスバルのことを子供らしく愛称で呼んでいます。
・スバルは「バル」
・エキドナは「ドナ」
・ミネルヴァは「ルヴァ」
・ダフネは「フネ」
・サテラは「テラ」
魔女は以下の記事で解説しています。
そんな魔女たちの中でも最もテュフォンと関係が深いのは、怠惰の魔女セクメトです。
セクメトとの関係
(出典:2期#38)
怠惰の魔女セクメトとの関係は、親子のような関係と言えます。テュフォンはセクメトを「はは」と呼び、セクメトもテュフォンを可愛がっており、お互いに信頼し合っています。
2人が親子関係にあるわけではなさそうですが、中身も見た目通り幼いテュフォンにとって、本当の親のようにあやしてくれるセクメトを慕っているようでした。
また、お風呂にも入ることをめんどくさがるセクメトの体を、テュフォンが拭いていあげたり、身の回りのお世話もしているそうです。
【リゼロ】テュフォンの強さ・能力
見た目が幼く可愛らしい傲慢の魔女テュフォンの強さは、いったいどのくらいなのか。どんな能力を持っていて、何ができて、何ができないのか解説していきます。
強さ
(出典:Twitter)
テュフォンの強さは、七代魔女の中でもトップクラスと言えるでしょう。テュフォンが機嫌を損ない暴れてしまうと、テュフォンが「はは」と慕っている怠惰の魔女セクメト以外には手がつけられなくなるということから、セクメトと七代魔女6人を滅ぼした嫉妬の魔女サテラ以外は、テュフォンの実力に及ばないことが分かります。
権能(能力)
テュフォンの能力は、「その人に罪の意識があるかを基準に裁きを下す」というものです。
「ツミハタダイタミニヨッテノミアガナワレル」と言い、相手の体を引きちぎりその際に痛みがあるかないかで、その人が自分を悪人と思っているかを判断します。
そして、「トガハクサビトナッテケッシテノガサズ」と言い、体がバラバラになるかならないかで、その人が自分を咎人と思っているかを判断するのです。
アニメ34話「らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー」で、スバルは自分を悪人とは思っていないが咎人だとは思っていたため、痛みは無いものの、体はガラスのように砕けていました。
テュフォンの能力は、相手に罪の意識があることが発動のキーです。
そのため、自分たちが正しいと疑わず全く罪の意識を持たない七代魔女たちや、そもそも人間のような思考を持たない魔獣・野生動物に対しては使えません。
しかし、それ以外の大抵の人は皆、大体何かしら心に罪悪感を抱いているため、テュフォンによって裁きが下されてしまうのです。
【リゼロ】テュフォンとスバルの関係
(出典:2期#34)
テュフォンとスバルの関係で言えるのは、テュフォンはスバルに好印象を持っていると言うことです。
スバルが自分のことを悪人ではないが咎人と認識しているから、テュフォンはスバルを「悪人」ではないと認識し、「優しい」とスバルのことを褒めています。ずっと気になっていたスバルが悪人でなく安心しているように思えました。
また、自ら自害したスバルの思考を尊重しており、スバルに対して無関心というわけではなく、スバルのことを認めているのだと感じます。
【リゼロ】テュフォンの名言・名セリフ
テュフォンの名言・名台詞を5つ紹介していきます。
「バルはさー、悪人なのかー?それ、ずっと気になっててさー。」
(出典:2期#34)
34話「らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー」初めてスバルに会い、無邪気に質問するシーン。
初対面のはずなのに、ずっとスバルを見ていていたことを示唆するようなセリフで、強欲の魔女エキドナを始め、テュフォンもスバルに興味をもっていたことが分かる深いセリフだと思います。
「痛くないってことは悪人じゃないってことだー!よかったなー!」
(出典:2期#34)
34話「らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー」テュフォンがスバルの腕を引きちぎった後のセリフ。
このセリフでテュフォンの能力の1つ、痛みがあるかどうかでその人が自分のことを悪人と自覚しているのかいないのかを判断できる、ということを明確に視聴者に教えている貴重な名台詞と言えるでしょう。
「悪人じゃないのに、自分を咎人だと思っているのかー。バルはやさしいんだなー。」
(出典:2期#34)
34話「らぶらぶらぶらぶらぶらぶゆー」スバルの体がバラバラになったあとのセリフ。
こちらもバラバラになるかならないかで、自分が咎人だと自覚しているといるのかを判断するテュフォンの能力の詳細を簡潔に伝えています。テュフォンが人を善人か悪人かどちらかでしか判断していないことがよく分かるセリフだと思います。
「バルー、泣いてるのかー?こんな泣かされて、かわいそうだなー。泣かせたの誰だー?」
(出典:2期#38)
38話「泣きたくなる音」泣いているスバルの頭を撫でるシーン。
このセリフから同じ魔女ですら、テュフォンの中では善悪で判断しようとしていることが分かり、そのテュフォンの剣幕に周りの魔女たちに緊張が走っていて、テュフォンの強さが読み取れる名セリフだと感じます。
「バルは自分で選んだ!ルヴァが邪魔するのはダメだ!」
(出典:2期#38)
38話「泣きたくなる音」スバルが自害を救おうとする憤怒の魔女ミネルヴァを止めるシーン。
スバル本人の意思を尊重しようとしていて、確かに救うことが全て正しいわけではないよなぁと考えさせられる名言と言えるのではないでしょうか。
【リゼロ】テュフォンは水門都市プリステラ編に登場
(出典:MF文庫)
アニメ第3期の内容に含まれるであろう、原作第5章の水門都市プリステラ編にテュフォンが登場しています。そして、テュフォンの最後が水門都市プリステラであったことが明らかになったのです。
死者の書
「死者の書」は、その死者の過去の人生の最初から最後までを追体験できるという物です。第6章「記憶の回廊」編で、スバルはテュフォンの「死者の書」を見つけています。そして、テュフォンが『傲慢の魔女』と呼ばれるまでの過去を鮮明な感覚で経験するのです。
「死者の書」はその人の人生の最後までを体験できるものなのに、スバルが体験したのはテュフォンが魔女になるまでです。つまり、テュフォンの人生は傲慢の魔女になったところで終わっていたのだと推測できます。
遺骨
テュフォンの遺骨は、水門都市プリステラ地下の大神殿、最奥の部屋に保管されています。遺骨は水門都市プリステラを維持するための要になっていました。遺骨を失えば、プリステラ水に沈むことになるようです。
そんな強い力を持つテュフォンの遺骨を、王選の候補の一人のプリシラとプリシラの騎士アルデバラン、そして魔女教大罪司教達が狙っていますが、その目的は明らかにはなっていません。しかし、傲慢担当の魔女教の大罪司教がいない事と何らかの関係があるのではないかと思っています。
【リゼロ】テュフォンの過去や死因は?
テュフォンは400年前にすでに死んでいます。細部は明かされていませんが、死因は嫉妬の魔女サテラによる、「溺死」。作中、『夢の城』でスバルの前に現れているのは、強欲の魔女エキドナが集めた精神体、いわば魂だけの存在です。
執行人
第6章23話『三層タイゲタの書庫評』で明らかになったことですが、テュフォンが生きていた400年前、傲慢の魔女という称号の「執行人」として人々を裁いていました。
なぜ、幼いテュフォンがこのような恐ろしい執行人になってしまったのか。それは、処刑人であったテュフォンの父親が原因です。テュフォンの父親は、「この世には善悪があり、悪いことをすれば報いを受ける」と教えるため、幼いテュフォンを処刑所に連れて行っていました。そこでテュフォンは、命の大切を知らないまま「悪は裁かれるべきだ」とだけ学びました。
また、テュフォンが父親のコップを割ってしまった時、正直に罪を打ち明け謝罪すると、父親が優しく許してくれたことがありました。その事からテュフォンは「悪人には罪の意識がある」ということを学び、「罪の意識のあるは悪人で、悪人は裁かれなければならない」という価値観がテュフォンの中にできてあがり、執行人となっていったのです。
執行人として殺した人の数は凄まじく、その中には処刑人として多くの命を奪ってきたことに罪の意識があった父親も含まれています。
まとめ
本記事では、傲慢の魔女テュフォンについて、彼女の人物像から魔女たちとの関係、能力や強さを踏まえながら、水門都市プリステラ編で明らかになったテュフォンの過去や死因、遺骨に関して詳しく解説してきました。テュフォンの遺骨が今後どのようにスバル達に影響していくか目が離せないところです。
この記事で、テュフォンに興味を持っていただけたら、『Re:ゼロから始める異世界生活』の世界を、アニメでも小説でもお好きな方で味わってみてください。