蒼崎橙子
(出典:tsundora.com)

蒼崎橙子は、ゲームブランドTYPE-MOON(通称型月)制作の作品「空の境界」「魔法使いの夜」に登場する主要人物の一人です。「空の境界」では建築デザイン事務所「伽藍の堂」の社長として、「魔法使いの夜」では、主人公・蒼崎青子の姉であり一番の敵として登場します。劇中でも屈指の実力を持つ魔術使いであり、その強さ、頼もしさから人気があるキャラクターです。
TYPE-MOON作品の世界に繋がりがあることを象徴するキャラクターでもあり、「空の境界」「魔法使いの夜」以外にもほとんどのTYPE-MOON作品作品に登場しています。
そんな蒼崎橙子の魅力について、TYPE-MOON作品の世界観・用語の解説とともに紹介していきます。

蒼崎橙子(あおざきとうこ)とは

蒼崎橙子
(出典:PTT網頁版)

蒼崎橙子は、多くのTYPE-MOON作品に登場しているキャラクターです。
登場する作品ごとに立場や役割は違うのですが、橙色の髪を持った美女で、並外れた魔術の知識・技術を持っている魔術師であるという点は全ての作品で共通しています。
主要人物として登場するのは現在「空の境界」「魔法使いの夜」のみです。

空の境界・魔法使いの夜

「空の境界」「魔法使いの夜」で主要人物として登場している蒼崎橙子について、解説していきます。

「空の境界」の蒼崎橙子

空の境界 蒼崎橙子
(出典:abema)

「空の境界」は、「Fate/Grand Order」やその他「Fate」シリーズを手掛けたゲームブランド・TYPE-MOONが制作した長編伝奇小説です。1998年に同人小説として発表されたのが最初です。その後文庫版、劇場版アニメ、コミックスなど様々なメディアミックスがされている人気作品です。
~あらすじ~
1990年代、ある事故をきっかけに少女・両儀式(りょうぎしき)は、 2年間の昏睡状態に陥ります。彼女は目覚めたとき、モノの“死”が視える異能の力「直死の魔眼(ちょくしのまがん)」を身につけていました。異常な力を手に入れた両儀式と、彼女の高校時代のクラスメイト「黒桐幹也(こくとうみきや)」、および彼女達の周辺の人間が、常識を超えた怪奇的な事件に出会い、巻き込まれていく物語です。
「空の境界」での蒼崎橙子は、建築デザイン事務所「伽藍の堂」の所長として登場します。

「魔法使いの夜」の蒼崎橙子

魔法使いの嫁 蒼崎橙子
(出典:9章)

魔法使いの夜 気ままにプレイ Part55 九章 みかん色の魔法使い(姉、帰る Return of the elder sister)(1/2)
「魔法使いの夜」は、ゲームブランドTYPE-MOONより2012年に発売されたパソコン用ゲームソフトです。ビジュアルノベル形式のゲームですが、選択肢は一切ありません。背景やエフェクト、人物のイラストがアニメーションのように動き、演出されているのが大きな特徴です。
~あらすじ~
山奥の文明のない村に暮らしていた少年・静希草十郎は、都会の街・三咲市へ転校してきます。そこで魔法使いである主人公・蒼崎青子に出会います。青子が魔術を使っているところを目撃した草十郎は、魔術の秘匿のために青子に殺されかけます。その後紆余曲折あって、青子とその同居人の少女・久遠寺有珠の二人に監視される形で、共同生活を送ることになります。共に暮らす中で深まる3人の絆、青子の魔法使いとしての覚醒を主軸に置かれた物語です。
「魔法使いの夜」での蒼崎橙子は、主人公・蒼崎青子の姉であり一番の敵として登場します。第2章で顔を見せた後、第9章で本格的に登場します。

伽藍の堂

伽藍の堂
(出典:livedoor Blog)

「空の境界」の舞台である観布子市で、橙子が開いている建築デザイン事務所です。
建築デザイン事務所ではありますが、実際は魔術や伝奇的な事件など何でも扱う事務所です。仕事を頼まれることは多いですが経営状態が悪く、社員である幹也に給料を払えないことがしばしばあるようです。
廃ビル内に位置しており、一階は使用せず二階・三階を仕事場に、四階を事務所として使用しています。幹也と式は四階部分にしか出入りしません。魔術協会の追っ手から逃れるため、建物全体に結界を張っています。

タバコは煙龍

煙龍
(出典:Twitter)

橙子はいつも「煙龍」という銘柄のタバコを吸っています。
台湾のすでに倒産した会社で作られたタバコで、味はそんなによくないそうです。しかし貴重なタバコであるらしく「今のうちの備品の中で二番目ぐらいに価値のある品物」ということです。
TYPE-MOON作品には橙子以外にもこの「煙龍」を吸っているキャラクターが登場します。そのためTYPE-MOON作品のつながりをあらわすアイテムともなっています。
「煙龍」を吸っているTYPE-MOON作品キャラクター(全てアニメ版で追加された描写です)
・「Fate/apocripha」獅子劫界離(橙子さんからもらったそうです)
・「Fate/zero」ナタリア・カミンスキー
・「Fate/zero」衛宮切嗣(師であるナタリアの影響で吸い始めたようです)

車
(出典:ニコニコ)

車が好きなようで、「伽藍の堂」にはたくさんの彼女の愛車が置いてあります。劇中でわかる範囲だと、モーリス・マイナー1000、アストンマーティン、ハーレー・ダビッドソン、200ccのバイクを持っています。
さらに地下ガレージには四輪が4台、二輪が2台、レシプロ機が1機置いてあるとのことです。

蒼崎橙子の魅力を4つ紹介

様々な作品で見られる蒼崎橙子の魅力を、5つにわけて紹介していきます。

魅力1.二重人格による2つの顔


(出典:1章)
蒼崎橙子は疑似的な二重人格を持っています。自身の眼鏡をつけ外すことで、男性的な人格と女性的な人格を切り替えることができるのです。「主観的で人情家」な女性的人格と、「客観的で冷酷」な男性的人格のときで、橙子の雰囲気はガラッと変わります。
「空の境界」では、建築家として仕事を行うときや外部の人間と話をするときは眼鏡をかけ、社交性の高い一面を見せます。一方で怪奇事件を調査するときや敵と相対するときは、眼鏡を外し理性的に立ち会えるようにしています。
「魔法使いの夜」では青子の動向を探り終わるまでは眼鏡をかけて人当たりの良い性格を表に出しており、戦いの際は眼鏡を外して冷酷で徹底した姿勢を見せています。
また、「空の境界」ではロングヘアをポニーテールにまとめラフな服装をしていたり、「魔法使いの夜」では髪をショートカットにして緑色のドレスを来ていたり、外見の変化の多いキャラクターでもあります。
橙子は登場する場面、作品ごとに様々な姿を見せてくれるキャラクターです。

魅力2.根は面倒見がよくて身内に優しい性格


(出典:4章)
橙子の持つ性格は、以上の項目で紹介した二面性だけには収まりません。
気に入った人間には優しい性格は、橙子が元々持っている性質です。「空の境界」の両儀式や黒桐幹也には大きな助けとなりました。「魔法使いの夜」では、不当な扱いを受けている魔術師をとりまとめ事業を起こしています。
橙子は敵対していた人間にも、優しさを見せています。自身が殺害した静希草十郎とも、戦いの後では良好な関係を築いています。
冷酷な面や穏やかで優しい面、年長者としての落ち着いた面。いろんな姿を持つ橙子は、とても魅力的です。

魅力3.圧倒的な魔術の実力


(出典:5章)
蒼崎橙子はTYPE-MOON作品世界の中でも有数の実力を持つ魔術師であり、多くの魔術師の尊敬と畏怖の念を集めています。
戦闘能力もずばぬけた実力を持っています。自身が元々持っている身体能力は高いものではありませんが、技術の高さでそれを大きくカバーしています。自身が研究して極めたルーン魔術、生まれ持った魅了の魔眼、自身の魔術行使を支える魔術刻印、自身の作製した強力な使い魔2体など、強力な武器・技術を多数持っています。自身が敗れたときでさえ、人形作りの技術を用いて、それを補うための切り札を用意しています。
豊富な知識を持ち、どんな強敵にも圧倒的な実力で立ち向かう橙子の余裕ある姿は、一見の価値ありです。橙子の戦闘時の強さは、「魔法使いの夜」で存分に堪能できます。

魅力4.妹・蒼崎青子との関係

蒼崎姉妹
(出典:amino apps)
蒼崎橙子には、4歳離れた妹・蒼崎青子がいます。橙子と青子の関係性も、見逃せないポイントです。
橙子は青子に蒼崎家の後継者の座を奪われたことがきっかけで、互いに確執を持つようになります。姉妹の仲は最悪で、出会えば殺し合うような殺伐とした関係だと本人たちは言っています。現に「魔法使いの夜」では、姉妹間で本気の殺し合いをしています。
しかし橙子は妹の銀行口座からお金を下ろすなどせこい嫌がらせをしているところもあり、どこか子どものケンカを見ているような愛らしさもあります。青子の方も橙子への嫌がらせに余念がなく、「魔法使いの夜」のラストにて橙子へとんでもない呪いをかけるなど、いつも橙子を出し抜いています。達観した雰囲気のある橙子ですが、青子との姉妹関係では橙子の面白い一面が見られます。

魅力5.時折見える「人間」らしさ


(出典:5章)
魔術の知識・経験共に豊富で魔術師として達観した面が目立つ橙子ですが、全くスキがない人間というわけではありません。
仕事はすごくできるのに、自身の営む事務所「伽藍の堂」の経営状況には関心がなく、お金がないのにとても高価なものを衝動買いすることも多いです。そのために、従業員である黒桐幹也へ給料を払えなかったこともあります。
魔術師としては珍しく機械が好きで、「空の境界」では車やバイクを集めていたり、劇場版アニメでは携帯用ゲームも嗜んでいます。奈須きのこ先生の短編「2015年の時計塔」では、スマートフォンも使っています。
高名な魔術師である橙子からは、現代社会に生きる人間としての姿も見られます。このような橙子の行動は、現実世界に生きる私たちファンを、作品の中の魔術の世界へ近づきやすくしています。

蒼崎橙子の強さは?冠位・魔眼とは

蒼崎橙子は自身の人形作りの技術と魔術研究の成果から、魔術協会より「赤」に近い色の称号と「冠位」の称号を得ている優れた魔術師です。その高すぎる能力により、魔術協会より「封印指定」を受けています。魔術刻印を持たず、魔術回路の数も平均程度でありながら、これほどの実力を持つのは驚きです。魔術の能力に加え「魅了の魔眼」の力や強力な使い魔を持つなど、戦闘能力も非常に高いです。
以上の設定は橙子の魔術師としての高い実力を示していますが、TYPE-MOON世界の魔術師についての設定と深く関わっているため複雑です。TYPE-MOON作品へ触れて間もない方にも分かりやすいよう、以下に詳しく説明していきます。

赤魔術師

赤魔術師
(出典:Pinterest)

魔術協会は、最高位の能力を持つ魔術師に色の名の称号が与えています。
最高位が三原色の『赤』、『青』、『黄』です。そこから合成色の『橙』、『紫』、『緑』、『黒』が続きます。
橙子はこの称号の中から「赤」に近い色の称号を与えられています。
しかし橙子が本来求めていたのは「青」の称号であり、その「青」の称号は妹の青子に奪われています。さらに実際に橙子が手に入れたのは「赤」ではなく、それに近い色の称号であった(ファンの間では「橙」の称号ではないかと推測されています)と自身で話しています。
この2点から、橙子は魔術師の間で「傷んだ赤」という名前で揶揄されるようになります。橙子はこの名前で呼ばれることを嫌い、目の前で自身をそう呼んだ人間を例外なく全員殺害しています。妹である青子からそう呼ばれたこともあるとのことですが、殺しきれず逃げられてしまったようです。

冠位の魔術師とは?

「空の境界」の時代の橙子は、階位「冠位」を持つ魔術師となっています。橙子が魔術協会にいたときに研究していた「衰退したルーン魔術の再構築」「衰退した人体模造魔術の再構築」という業績が高く評価されたためです。
「冠位」は魔術研究の総本山・時計塔で一番栄誉のある称号です。橙子の優秀さを表しています。

封印指定

橙子は「冠位」の階位を手に入れるほどの優秀な魔術師です。しかしその魔術の技術が高すぎたために、魔術協会より「封印指定」を受けています。
封印指定は魔術協会によって希少な能力を持つとされた魔術師にされる措置で、時計塔最古の教室である秘儀裁示局・天文台カリオンによって発令されます。
封印指定は魔術師にとって名誉でもありますが、魔術協会によって保護(という名目の幽閉)されなければいけないため、うれしいことばかりではありません。このために橙子は魔術協会を離れ、「空の境界」の時点では日本で隠棲生活を送っています。
その後「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」で明らかになる騒動で一度封印指定が停止されたそうです。しかし原作者奈須きのこ先生のブログ・竹箒日記で公開されている時計塔を舞台にした小説「2015年の時計塔」では、また封印指定がされたとの記述があります。

魔術師の階位

魔術師 階位
(出典:Twitter)

時計塔の魔術師の中でも特に優秀な魔術師には、階位が授けられます。
・『冠位(グランド)』(『王冠(グランド)』表記のときもあります)
・『色位(ブランド)』
・『典位(プライド)』
・『祭位(フェス)』
・『開位(コーズ)』
・『長子(カウント)』
・『末子(フレーム)』
冠位と色位は序列だと近く見えますが、実際はどれだけ優秀な魔術師でも「色位」止まりなため、「冠位」は事実上幻の階位となっています。橙子が「冠位」を持っているのは非常に偉大なことです。

冠位人形師

冠位人形師
(出典:dingjisc.com)

橙子の持つ技術の中でも、人形作りの技術は特にすぐれています。
「希代の人形師」とも称され、その技術は「自身と寸分違わぬ人形」を作る域にまで達しています。戦いの際は使い魔の戦力を重視しているため、人形の戦力はあまり使っていません。橙子はこの技術を開発したために、封印指定を受けています。

魔術刻印がない

魔術刻印 ない
(出典:12章)
魔術刻印とは、魔術師の家系の後継者が代々受け継いでいくもので、先祖たちが研究し極めてきた魔術が記録されたものです。橙子は蒼崎家の後継者ではないため、魔術刻印を受け継ぐことができませんでした。
橙子はその分を補うため、他の魔術師から魔術刻印を奪うことで自身の力を増しています。一般の魔術師のように自身の体に内蔵することはせず、使用するときは自身の背後に浮かべて固定しています。「守護の獣(トーテムポール)」と表現されるその姿は、「魔法使いの夜」で見ることができます。

魔術回路

魔術回路とは、生命力を魔力に変換する神経のような器官です。これがないと、魔術を行使できないため魔術師にはなれません。魔術回路の数が多いほど優秀な魔術師になれるとされています。生まれながら持てる数が決まっているため、魔術師の家系は魔術回路が一本でも多い後継者を生み出そうと努力しています。
橙子の魔術回路はそれほど数が多くなく、二十程度と平均的な魔術師並みの数です。しかし飛びぬけて質の高い魔術回路だそうで、「芸術」とまで表現されるほどの美しさを持つそうです。。

魔眼

魔眼とは、魔術師の持つ特殊な能力を使える目のことです。魔眼の視界の中にいるもの全てに魔術を行使する効果があります。制御するのは難しいですが、非常に強力な魔術を使えます。
人工的な魔眼もありますが、強力な能力を持つ魔眼は全て生まれつき備わっていた魔眼です。魔眼単体で魔術回路を持っているので、身体に魔術回路を持たない一般人でも魔眼を持って生まれることがあります。

魅了の魔眼

魅了の魔眼
(出典:10章)

魔法使いの夜 気ままにプレイ Part60 十章 月に吼える(久遠の魔女 A witch of eternity)
橙子は「魔法使いの夜」では、左目に持つ魅了の魔眼を使っています。この魔眼は橙子が生まれつき持っているもので、相手に暗示をかけ行動を制限する能力があります。両儀式の「直視の魔眼」のように常に発動しているわけではなく、完全に制御がされています。まばたきをすることで、魔眼の機能のスイッチを切り替えているとのことです。
橙子の魔眼は改造されており、魔眼の中に魔眼を作り、合わせ鏡のように魔眼の効果を無限に増殖させることができます。「積重魔眼」「合わせ鏡の底なしの穴(クラインキューブ)」などとも表現され、凄まじい威力を発揮します。使いこなすのが難しいため、この機能を使うときは効果を「相手の行動を禁じる」ことに制限しています。
「空の境界」では、視力が弱まったために魔眼の効果も弱くなっているため、使用していません。よくかけている眼鏡は視力矯正とともに、魔眼の効果を弱める「魔眼殺し」の効果もあります。

ノウブルカラー

橙子の魅了の魔眼は、ノウブルカラーに当てはまります。
「ノウブルカラー」は魔術協会が認める特例のことで、生まれもった特殊な資質に対して使われます。作中では主に魔眼に対して使われています。特に他者の運命への介入を可能とする強力な魔眼は、ノウブルカラーとして扱われています。
ノウブルカラーにはランクがあります。通常のノウブルカラー以外にも、以下のランクのものがあります。
・虹
七色が万華鏡の如く混同した魔眼。月の王の証とされます。
・宝石
宝石の如く多彩に偏光する神域の魔眼。実在を疑われるほどの希少さです。
・黄金
金色に光り輝く魔眼。最上位の吸血種が持つとされます。通常のノウブルカラーのさらに上位に当たります。一つ間違えれば、封印指定をうけるほどの力があります。

トランク・匣

魔術に関して非常に高い技術をもつ橙子ですが、「空の境界」時点では戦いの技術が全盛期よりだいぶ衰えています。そのため魔眼の力などは使わず、使い魔の入っているトランクと匣(はこ)を使って戦います。

トランク

トランク
(出典:でもにっしょん)

アタッシュケースほどの大きさのオレンジ色の鞄です。中には幻灯機械が仕込まれており、ネコのような形の使い魔が呼び出せます。橙子よりも大きく、真っ黒で厚みのない影のような姿をしています。目にも止まらぬ速さで移動することができ、また動く部分はあくまで大気中のエーテルに映し出された「影」であるため、幻灯機が壊されない限り何度でも復活することができます。
正式名称はないため、便宜上「幻灯機械」と呼ばれています。

匣
(出典:Twitter)

匣は、立方体の形をした鞄です。非常に大きく、人ひとりなら入りそうな大きさです。中には、茨のような触手と数千の小さな口を持つ何かが入っており、ふたを開けると出てきて目の前の敵を食べつくします。
正式名称はないため、便宜上「匣」と呼ばれています。

蒼崎姉妹とは?蒼崎青子との関係は?

蒼崎青子 蒼崎橙子
(出典:wallpaperbetter)

蒼崎橙子は、「魔法使いの夜」の主人公であり「月姫」のメインキャラクター・蒼崎青子と4歳離れた姉妹です。この二人の関係を紹介します。
「魔法使いの夜」の物語が始まる3年前、蒼崎家の後継者が妹の青子に決まります。
現当主である祖父との魔術追究の方針の違いもあり、橙子は青子及び祖父と袂を分かち、蒼崎家を出ていきます。それまでは「非常に仲の良かった姉妹」でしたが、このときを境に様々ないざこざがあったことも加えて、関係が最悪になります。現在では出会えば殺し合うほどの関係だと互いに言っています。
「魔法使いの夜」では、昔から橙子には人のものを横取りして壊すくせがあり、青子はひどい目にあってきたと言われています。青子はそんなことをされて大人しくしているような性格ではないと思われますので、実際以前どれくらい仲がよかったかはよくわかりません。
後継者争いから時が経っても、橙子は青子へのいやがらせとして、青子の名義の銀行口座から度々お金を引きだすのを趣味としているようです。青子の方も、橙子のことを目の前で「傷んだ赤色」と呼んで逃げおおせたり、橙子が望んでいた「青」の称号を奪うなど、橙子に苦汁をなめさせ続けています。

青子人形

青子人形
(出典:5章)

魔法使いの夜 気ままにプレイ Part22 五章 魔法使いの夜(前編)(魔法使いの夜5 Night of the witches 5)
「魔法使いの夜」にて、橙子が青子に差し向けた刺客の人形です。
外見が青子にそっくりに作られています。橙子によると「単なる嫌がらせ」でこの容姿にしたようです。その外見と下記の構造から、とても気味の悪い人形となっています。
魔力を原動力に自動で動き、自在に伸縮する腕が主な攻撃手段です。相手の魔術を乱すジャミング機能も搭載しています。両目は水晶製で、対象を病にさせる呪い「ガンド」を使用できます。変形機能もあり、二足歩行から多足・六足歩行の形状にまで変形できます。
様々な機能を持つことと完成度の高さから、青子には「日本円で1億円に届きかねない(アンティーク品と仮定して見積った時の値段)」と見られています。

蒼崎橙子は空の境界・魔法使いの夜だけじゃない

蒼崎橙子は、「空の境界」「魔法使いの夜」以外にもたくさんのTYPE-MOON作品に出演しています。蒼崎橙子の活躍について紹介します。

Fate/Grand Order(FGO)

FGO 冠位魔術師
(出典:TMちゃんねる)

直接登場はしませんが、ダ・ヴィンチちゃんの体の構造など、橙子が考案した技術について多く言及されています。
また橙子のイラストが描かれた概念礼装「冠位魔術師」が実装されています。

ロードエルメロイ二世の事件簿

ロードエルメロイ二世の事件簿 蒼崎橙子
(出典:Amazon)

第2巻「双貌塔イゼルマ」、第8・9・10巻「冠位決議」にて、本人が登場します。「ロードエルメロイ二世の事件簿」は「空の境界」「魔法使いの夜」とはパラレルワールドに当たるため、「空の境界」「魔法使いの夜」の彼女とは同一人物でありながら別の存在として登場しています。

時系列

時系列としては、「空の境界」よりも後の時代です。
自身の戦い方が多くの魔術師に知られてきたことから、使い魔「匣」の中身の設置場所を、自身の体の中に変更しています。彼女の体が破壊されると中の魔物が出てくるため、彼女へ追っ手を差し向けることが非常に危険になっており、封印指定が一旦停止されています。
第2巻「双貌塔イゼルマ」で主人公であるロード・エルメロイに初めて対面した際に興味を持ち、以後の冠位決議の際に手助けをするようになります。
作中では「トーコ・トラベル」という、橙子が開発した移動用の魔術が知られるようになっています。

天文台カリオン

時計塔地下の奥深くに広がる巨大迷宮「霊墓アルビオン」内にある空間です。
封印指定を発令する時計塔最古の教室とされています。

魔眼収集列車

橙子本人は登場しませんが、第3・4巻「魔眼収集列車」でも彼女の名前が登場します。過去に魔眼収集列車と戦って傷をつけたことがあるそうです。

蒼崎橙子の名言・セリフ

蒼崎橙子の名言を紹介していきます。

私を傷んだ赤色と呼んだ者は、例外なくブチ殺している(「空の境界」第5章「矛盾螺旋」)

私を傷んだ赤色と呼んだ者は、例外なくブチ殺している
(出典:5章)

橙子は、自身が「傷んだ赤色」と呼ばれることを非常に嫌っています。
自身がほしかった「青」の称号は妹に奪われ、真逆の「赤」に近い色の称号を得たことが由来です。自身が欲していたものがよりによって妹の青子に奪われたことは、橙子にとって許しがたいことだったでしょう。
そのことから、自身を「傷んだ赤」と目の前で揶揄した者を一人残らず殺害しています。(妹の青子もそう呼んだことがありますが、橙子は殺し損ねています)
その後、橙子の使い魔によってコルネリウス・アルバは無残に殺害されることになります。

知らないのか?ロケットペンシル(「空の境界」第5章「矛盾螺旋」)

知らないのか?ロケットペンシル
(出典:5章)

「空の境界」第5章にて、小川マンションの不可思議な構造をロケットペンシルに例えます。
しかしそれを聞いた黒桐幹也は「ロケットペンシルってなんですか?」と一言。
ジェネレーションギャップに驚く橙子に親近感がわくセリフです。

認めろ荒耶。私達は誰よりも弱いから、魔術師なんていう超越者であることを選んだんだ(小説版「空の境界」第5章「矛盾螺旋」)

かつて共に学んだ友人・荒耶宗蓮より「お前は堕落した」と言われ、橙子が返した言葉です。
橙子は「冠位」を手に入れるほど魔術の研究を極めています。しかし学べば学ぶほど自身の目標であった「根源」への到達、研究の果てが遠くなることを知った橙子は、すでに「根源」への到達に諦めを抱いています。
荒耶もその境地に達していながら、今もなお「根源」を目指しています。挫折することで示される、自身の醜さを許せないのです。自身の醜さを否定するために、荒耶は「根源」を追求します。堕落している他の人間よりも、自身が特別であろうとしているのです。
しかし荒耶はこの後、自身が成功を確信した計画の欠点をつかれ、敗北します。荒耶もまだ、自身の否定する醜さの中にいました。橙子は自身の人形を制作するなど、自身がいつか死ぬ(=敗北する)ことも想定しており、結果コルネリウス・アルバを倒します。
自身の弱さを認め受け入れていた橙子と、自身の醜さを否定することで安心を覚える荒耶は、対照的です。

魔術師が無闇に魔法などと口にしてはいけないな(小説版「空の境界」第5章「矛盾螺旋」)

TYPE-MOON作品における「魔法」と「魔術」は違うものです。
「魔法」は人間の力では到達するのは不可能とされている奇跡の力であり、「魔術」は魔術師が少しでも魔法に近づくために編み出した技術です。
コルネリウス・アルバは、死んだはずの橙子が再び戻ってきたことに驚愕し、思わず上記の言葉を口走ります。しかし橙子が行ったことは奇跡でもなんでもなく、自身の卓越した技術で魔術を行使した結果でした。
コルネリウス・アルバとの格の違いを見せつけるセリフです。また「魔法」を使える自身の妹・蒼崎青子に思うところがあってのセリフでしょう。

逆だよ。姉だから敵なんだ。 私には青子からあらゆる権利を奪う義務がある(「魔法使いの夜」第9章)

逆だよ。姉だから敵なんだ。 私には青子からあらゆる権利を奪う義務がある
(出典:9章)

魔法使いの夜 気ままにプレイ Part56 九章 みかん色の魔法使い(姉、帰る Return of the elder sister)(2/2)
「魔法使いの夜」で、主人公・静希草十郎に放ったセリフです。
橙子は妹である蒼崎青子に対して、蒼崎家の後継者の座を奪われたことを非常に恨んでいます。本来なら自身が後継者となって蒼崎家の研究成果を全て手に入れるはずだったのに、直前になって反故にされたためです。自身の目標である「根源」への到達のためには、蒼崎家の研究成果が非常に有用です。橙子は自身の目的のため、妹である青子を殺害することに全く躊躇しません。
橙子の青子への計り知れない感情が込められたセリフです。

【ネタバレ】蒼崎橙子は死亡?

蒼崎橙子 死亡
(出典:Amazon)

「空の境界」第5章「伽藍の堂」にて、荒耶宗蓮の手によって殺害されます。
しかし彼女はその後、何事もなかったかのように再び荒谷宗蓮とコルネリウス・アルバの元へ現れます。橙子は自身の人形作りの腕を持って、「自身と寸分違わぬ人形」を作成することに成功していたからです。
橙子が何らかの原因で死亡すると、彼女の記憶を受け継いだ、彼女と変わらない姿・能力を持った人形が活動を開始します。その人形が以前の彼女と同じ生活を送ることで、「蒼崎橙子」は生きながらえることになります。
橙子はその能力を持って、自身を侮辱したコルネリウス・アルバの元へ再び戻り、彼を倒すことに成功します。
現在の橙子がオリジナルの生身の体であるのか、それともオリジナルの体はもう失われているのか、それともどこかに保存されているのか。それは既に橙子本人にもわからないそうです。

蒼崎橙子のSS

蒼崎橙子はたくさんのTYPE-MOON作品に出演しているため、いろんなTYPE-MOON作品のキャラクターとの接点が想像できます。
「空の境界」や「魔法使いの夜」のキャラクターとの絡みだけでなく、他のキャラクターとの作品も人気です。

・黒い物体さん「男子時計塔魔術師の日常」
橙子が「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」の主人公の若き日の姿、ウェイバー・ベルベットに出会う物語です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1367465
・まるいはやおさん「きゃっと☆ぱにっく」
猫になった黒桐幹也と周囲のキャラクターの物語です。
前編
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3018569
後編
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3018645
・Mainさん「空の境界×沙条愛歌成り代わり物語」
橙子が仕事で沙条愛歌と会うことになる物語です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=11002371
・アレイズさん「思わぬ出会い」
喫茶アーネンエルベで、橙子が両儀式と黒桐幹也の娘・両儀未那に出会う物語です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=2667086

まとめ

TYPE-MOON作品を読み込み、彼女の活躍の形跡を見るのは楽しいです。
TYPE-MOON作品のファンは、「蒼崎橙子」の名前を見ると、もしくは彼女らしき人物の存在を読み取ると、TYPE-MOON制作の各作品のつながりを感じ取ることができます。それは、その作品単体だけを楽しんでいると味わえない喜びです。
TYPE-MOONは彼女を登場させ続けることで、TYPE-MOON作品のファンへ「小さなごほうび」を与えてくれているのでしょう。たくさんのTYPE-MOON作品を読んでくれていることへの感謝ともとれます。
蒼崎橙子は、彼女自身が魅力的なキャラクターであると同時に、TYPE-MOON作品の魅力を語るうえで欠かせないキャラクターとなっています。
みなさんも蒼崎橙子を知ることで、さらにTYPE-MOON作品を楽しんでください。

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