川嶋亜美
(出典:Twitter)

川嶋亜美は「とらドラ!」の主要キャラの中では登場が少し遅く、アニメでは5話目から本格登場します。しかし、他2人のヒロインである「逢坂大河」と「櫛枝実乃梨」に負けず根強いファンが多いキャラクターです。作中では裏表の激しい性格と鋭い指摘でコメディとシリアスの両面で彼女にしかできない重要な役割をこなしました。
またその本編での活躍を見たファンからは彼女も報われてほしいという暖かい声が多く挙がっています。この記事では彼女の性格・活躍を始めとして、ネット上で話題になっている点を踏まえながら「川嶋亜美」について詳しく解説していきます。

【とらドラ】川嶋亜美とは

とらドラ 川嶋亜美
(出典:Pinterest)

川嶋亜美は「とらドラ!」に登場するヒロインの一人です。主人公の高須竜児たちがいるクラスに一学期の途中から転校してきます。最初は裏表の激しい悪女のような印象の彼女ですが、次第に良いところもたくさん見えると共に物語の起爆剤を担っていきます。様々な一面があるという意味では作中で一番表情豊かなキャラと言えるかもしれません。そして憎まれ口を叩きながらも面倒見がよく何でもはっきりと言える彼女だからこそ、物語でも大きな役割を果たすことになります。

とらドラ

toradora
(出典:Amazon)

とらドラ!とは竹宮ゆゆこ原作のライトノベル作品です。家事万能で成績優秀なのに目つきが悪く周囲に誤解されてしまう高校生、高須竜児。そのクラスメイトで小さいのにとても凶暴なことから「手乗りタイガー」と呼ばれる逢坂大河。最悪の初対面を迎えた2人は、とある事件から互いが互いの親友に想いを寄せていることを知って協力することになります。「竜児と大河」、並び立つ「竜と虎」が様々なことを経験しながら本当に大切な気持ちに気付いていく胸が苦しくなるような青春ラブコメディです。

とらドラは以下の記事で紹介しています。

容姿

身長165cm / 体重45kg。青みがかったロングヘアーとスラっとした長身に大きな胸をした抜群のスタイルが特徴です。高校生にしてモデルの亜美は、転校して早々に男子の憧れを一点に浴びるほどの美少女です。その魅力を自分でも理解していて、それを最大限活かすことの出来るふるまいをしています。また母親は川嶋杏奈という女優という設定です。

あーみん

川嶋亜美の呼び名には「亜美ちゃん」「あーみん」「ばかちー」などがあります。作中ではクラスメイトから「亜美ちゃん」、ヒロインの一人である櫛枝実乃梨からは「あーみん」と呼ばれています。そして「ばかちー」は誰にでも尻尾を振るバカチワワからなぞらえたもので、猫を被ってみんなに愛想を振りまく亜美を見たヒロインの逢坂大河がつけたあだ名です。ファンの間ではどの愛称もバランスよく使われています。

性格

表向きの性格は、天然で明るく誰にでも人当たりの良い人気モデルとなっています。ところが裏では毒舌で他人の心を抉る性格の悪い少女……というのもまた建前です。本当の彼女はとても寂しがり屋で人から嫌われることを怖がっています。
自分の容姿には自信がある亜美ですが、一方で素の自分には自信がなく見せてしまったら嫌われてしまうと思い込んでいます。そのために皆が望んでいる川嶋亜美を演じることで自分の存在理由を得ています。そんな亜美は最初は大河と犬猿の仲ですが、常に素の自分でいられる大河を羨ましく思っています。

声優

喜多村英梨
(出典:オフィシャルサイト)

川嶋亜美の声優を担当しているのは喜多村英梨さんです。愛称は「キタエリ」。2003年に開催されたオーディションでグランプリを獲得し、同年にTVアニメ「LAST EXILE」で「タチアナ・ヴィスラ」役を演じて声優デビューしました。圧倒的な実力で主人公をからかうようなねっとりとしたセクシーでクールなキャラからハツラツな少女、少年など幅広い役柄を演じます。またどんな役をやっても自身の特徴的な声のままでキャラクターのイメージを崩さないことに定評があります。

川嶋亜美の他には、
・美樹さやか(魔法少女まどか☆マギカ)
・阿良々木火憐(物語シリーズ)
・八坂真尋(這いよれ!ニャル子さん)
・轟八千代(WORKING!!)
などの主要キャラクターの声を多く務める人気声優です。
川嶋亜美を演じる上では甘ったるい声で男に甘える表の顔、攻撃的で口の悪い裏の顔、一歩引いた大人な立場で背中を押す落ち着いた声など実質一人で何役ものキャラクターを演じています。

キャラソン

フラスコレーション
(出典:Amazon)

歌手としても活動する喜多村英梨さんは「とらドラ!」内でも逢坂大河役の釘宮理恵さん、櫛枝実乃梨役の堀江由衣さんと共にOPやED、挿入歌を含めた複数の曲を歌っています。

・「フラスコレーション」 逢坂大河、櫛枝実乃梨、川嶋亜美 (cv.釘宮理恵、堀江由衣、喜多村英梨)
とらドラ!キャラクターソングアルバム収録曲。恋愛のもどかしくフラストレーションが溜まる様子をポップなメロディで歌っています。
・「Yes!」 川嶋亜美 (cv. 喜多村英梨)
とらドラ!キャラクターソングアルバム収録曲。川嶋亜美をイメージして作られたと思われるしっとりとおとなしいバラードです。

川嶋亜美の天使&悪魔な魅力4つ

川嶋亜美はまさに天使と悪魔の両面の顔を持ったキャラクターです。ここではその彼女の持つ様々な顔について具体的に解説していきます。見出しごとに真逆の支離滅裂な内容に思えるかもしれませんが、本当にそれだけ様々な表情を持ったキャラクターです。

男の純情をもてあそぶ小悪魔美少女、あーみん

川嶋亜美 小悪魔
(出典:#9)

普段から完璧美少女を演じている亜美は男女ともに好かれる方法や自分が一番かわいく見える方法をマスターしています。その演技に騙されるのは亜美の本性を知っている竜児も例外ではありません。みんなで亜美の親戚が持っている別荘に行った時にもお風呂掃除中に入ってきた竜児を入浴中に見せかけて中に引き入れたり、胸元のリボンが外れるセクシー水着で誘惑して楽しんでいます。青少年の純情をもてあそぶ恐ろしい小悪魔です。

すぐに素が出てしまう毒舌美少女、あーみん

川嶋亜美 毒舌
(出典:#5)

普段から完璧美少女を演じている亜美ですが、本編ではむしろ素の姿の方が多いです。特に犬猿の仲である大河を前にするとすぐにメッキがはがれてしまいます。アニメでは大河に無理やり連れて行かれる時にクラスメイトの木原摩耶と香椎奈々子の見ている前で「待てやコラァ!」と暴力的な言葉が漏れているので前の学校では本当に隠せていたのかとかなり疑問が残ります。また大嫌いな蛙を見たときにも取り乱して汚い言葉遣いになっています。しかし、そういった毒と人間味のある笑いはムードメーカーポジションの櫛枝実乃梨にはないもので、別の面からとらドラのコメディ要素を支えています。

意外と庶民的?自販機に挟まる系少女、川嶋亜美

川嶋亜美 自販機
(出典:Twitter)

現役モデルで母親が女優、親戚も海沿いの別荘を持っているなど庶民離れした要素ばかりの亜美。でもなんだか親近感を感じることができるのが魅力です。その一つが、狭いところに挟まるのが好きということ。校舎内に設置されている自販機の間に座り込んでは、竜児と話すというのが2人の鉄板になっています。そしてそこで交わされる互いに気を遣わないやり取りは一気に彼女を近い存在に感じさせてくれます。その相手が視聴者の自分を投射する立場である主人公であることも一入です。亜美もこの時間を大切に思っていて、22話では落ち込んでいる時に来たのが竜児ではなく実乃梨だったことに不機嫌な顔をしています。

最後まで想いを隠し続けた少女、川嶋亜美

川嶋亜美 一途
(出典:#18)

ファンの心をつかんだ彼女の一番の魅力は、気丈な態度で人の背中を押すことができても自分のことでは臆病になってしまう弱さのギャップです。亜美は性格や立場から作品では鋭い洞察力で俯瞰的に全員の気持ちを察した上で物語の転換点を作る役割にいます。そして本編では自分も竜児に好意を持っているにも関わらず、みんなの県警を壊さないために最後まで気持ちを伝えることはありませんでした。亜美が竜児を好きになった時には既に自分の入る隙間がないと分かると同時に、素の自分を受け入れてくれたみんな過ごす時間が大切な場所になっていたのです。思わずこぼれてしまった18話での「私のことも一から入れてよ……」という弱々しい言葉も、竜児に届くことはありませんでした。そのつらい気持ちを痛いほど感じた多くのファンたちは彼女にも報われてほしいと感じたのです。

川嶋亜美の北村祐作・高須竜児との関係は?

川嶋 高須
(出典:#20)

とらドラ!の主人公である高須竜児と川嶋亜美との関係を互いの気持ちに焦点をあてて時系列で紹介していきます。またもう一人の男キャラで幼馴染でもある北村祐作とはラブコメ的にどうなるのか、川嶋亜美が報われる世界の話はあるのかについてもまとめて紹介します。

高須竜児

高須竜児
(出典:Twitter)

「とらドラ!」の主人公。その鋭すぎる目つきから周囲にからはヤンキー高須と恐れられています。しかし、本当は成績優秀でシングルマザーの母と2人暮らしの中、家事全般を一点にこなすスーパー主夫です。誰に対しても面倒見がよく、ある事件から逢坂大河の恋愛面の戦友兼世話役になってしまいます。その面倒見の良さは川嶋亜美にも発揮され、本性を知っても離れずにことあるごとに心配する様子を見せるます。

亜美と竜児の出会い

高須 川嶋
(出典:#5)

2人の出会いはGWのファミレスです。竜児と大河が食事しているところに亜美を連れた北村が現れました。外面全快の亜美を見た竜児はデレデレと顔を緩ませますが、離席した時に大河に本性現したのを見て「まるで悪魔が乗り移ったようだ」と言われていました。それを知らない亜美はクラスメイトになってからも、大河への嫌がらせを込めて竜児を誘惑していました。

いつから竜児が好き?

いつから好き 高須
(出典:#10)

亜美がいつから竜児のことを好きになったかは、ファンの間でも意見が分かれます。ストーカーを撃退した後に2人で家にいる時の様子から、この頃から意識しているようです。しかし、その後も普段の竜児への茶化した態度が変わったわけではなく、別荘でも自分がないがしろにされてムッとするぐらいです。唯一、洞窟に2人でいるときに「高須君と対等になれるのは私みたいな人間」と言っています。結論を言うとどこからというよりも、亜美の本性を知っても離れず受け入れてくれた竜児にだんだんと惹かれていったという感じだと思います。

竜児にとって亜美は?

主人公の高須竜児にとって亜美は、本音を話せる貴重な友人です。強い信頼で結ばれていても竜児にとって、逢坂大河は世話を焼く相手、櫛枝実乃梨は片思いの相手、北村祐作は真っ直ぐでズレたところがあることから本当の弱みや黒い感情を吐き出せる相手はあまりいません。それに対して思ったことを容赦なく言う亜美は、竜児にとっても本音を言い合える数少ない相談相手となっています。

北村祐作

北村祐作
(出典:キャラペディア)

高須竜児の親友で生徒会の副会長も務める秀才。大人しい見た目で普段は真面目な性格ですが、行事ごとになるとハイテンションで主に裸になりたがります。しかし、シリアスな場面ではしっかりと空気を読み、後ろに控える冷静さも持っています。唯一、川嶋亜美とは転校前からの知り合いで最初から本性も知っている人物です。

北村祐作との関係は?

川嶋 北村
(出典:#5)

竜児の親友である北村祐作と亜美は昔に近所に住んでいた幼馴染です。亜美の初登場も竜児と大河がファミレスにいるところに、転校で街に戻ってきた亜美たちが遭遇するというものでした。幼馴染である北村はもちろん亜美の本性を知っており、嫌ってもいません。逆にみんなにも亜美の本性を知ってもらってその上で亜美のことを好きになってもらいたいと思っています。この2人は幼馴染として互いのことを理解していますが、それ以上でも以下でもなく作中で恋愛話は描かれません。

川嶋亜美ルートは?

川嶋亜美ルート
(出典:YouTube)

最後まで自分の想いを秘めたまま伝えることのなかった川嶋亜美。その姿を見て彼女に報われてほしいと思ったファンやこの記事を読んだ方には、2009年にバンダイナムコゲームスから発売された「とらドラ・ポータブル!」をお勧めします。

このゲームでは本作ヒロインの逢坂大河、櫛枝実乃梨、川嶋亜美の3人をメインに他にも複数のルートが描かれています。原作やアニメ本編とは違ったifルートが展開され、特にメインの3人には終了時の関係性でエンディングの内容にもいくつかの変化が用意されています。このゲームではもちろん川嶋亜美が竜児に想いを伝えて報われる世界もあります。冒頭で竜児が記憶喪失になってしまうことから期せずして亜美の「私のことも一から入れてよ」という望みも叶った、原作・アニメどちらのファンも垂涎の一作となっています。現在では対応機種であるPlayStation Portableが生産終了したことから入手が難しくなっていますが、機会があればぜひプレイしてみてください。

またネット上にもファンが亜美の報われる世界を描いたものがいくつかあります。
・川嶋亜美「とらドラ25話見終わった・・・」
http://morikinoko.com/archives/51856157.html?p=10
「とらドラ!」を全話視聴して結末に納得できないまま眠りについた亜美。目を覚ますと何故かアニメ中盤で別荘に遊びに行った頃まで時間が戻っていた。ここからならば間に合うかもしれないと思った亜美は未来を帰る動き出す。

・ありうるかもしれない未来の話
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13891188
高校も卒業して数年後に女優になった亜美。演技の評判もよく活躍を続けていたが、一つ引っかかることがあった。それはいつももらえる役がメインヒロインではなく、報われない役ばかりなこと。亜美がそんな愚痴を「マネージャー」にこぼす短編小説です。

・竜児「…ん?」 亜美「また自販機の隙間で一人弁当か…」
http://morikinoko.com/archives/51770279.html
ある日の昼休み、自販機の隙間で弁当を食べている亜美を見つけた竜児。話を聞くと竜児以外の人には亜美のことが見えなくなってしまったのだという。2人だけになってしまった世界で元に戻る方法を探す話。

川嶋亜美のモノマネ

川嶋亜美 モノマネ
(出典:ニコニコ)

川嶋亜美と検索エンジンで調べると検索候補に「川嶋亜美 モノマネ」と表示されるのを気になった方がいると思います。これはアニメ第6話で亜美を家に泊めることにした大河が交換条件にやらせたモノマネのことです。亜美曰く6時間150連発にも及ぶもので、お題も「バスガイドをするマイケル・ジャクソン」「時速200kmでコーナーを攻めるモナリザ」「シャンソンを熱唱する織田信長」など突飛なものばかりです。
大河はこの時の様子を撮影しており、亜美に頼みごとをする時の脅迫のネタになっています。またこのモノマネは実際に収録されていて、PSP用ソフト「とらドラ・ポータブル!」のプレミアBOXの特典として一部を見ることが出来ます。その特典内での大河役の釘宮理恵さん曰く、「このシーン、アフレコはしましたがあまりの寒さにボツとなりました」だそうです。

【とらドラ】川嶋亜美の名言

作中の様々な場面で物語を動かす重要な役割をこなしていく川嶋亜美。その中でも印象的で人気のセリフをシーンの解説とともに紹介します。彼女の言葉や行動の多くは表面だけ見ると関係に波風を立てるだけの余計なものに見えてしまいます。しかし、その一つ一つが彼女にしか出来ないことで、彼女が自分から損な役に回ったからこそ出来たことでもあります。その裏に隠された彼女の素直になれない乙女心や、やるせない立場を改めて知ることで川嶋亜美というキャラクターの見え方が180°変わるでしょう。

それがな~に? 亜美ちゃんこんなにかわいいんだもん、性格なんてどうでもいいの。

それがな~に? 亜美ちゃんこんなにかわいいんだもん、性格なんてどうでもいいの。
(出典:#6)

第6話より。ストーカーが原因で転校と同時にモデルを休業していた亜美。しかし、再び引っ越し先を突き止めてきたストーカーと放課後に遭遇してしまいます。ひどく怯える亜美でしたが、対照的にぶちぎれた大河はストーカーに攻撃をして追いかけていきます。それを見てなぜ大河はあんなにありのままでいられるのかと、亜美とは真逆の生き方に疑問を感じました。ただ一つ分かったのはこのままでは自分はストーカーにも大河にも負けたということ。それを理解した亜美は「この性格悪い面のまま生きてやるよ。私だってやられっぱなしじゃねえっつの!」という言葉と共に、ストーカーを追いかけて持っていたカメラを粉々にします。その時にストーカーに言われた一言に対して言った言葉がこのセリフです。今までずっと自分の性格をコンプレックスに思ってきた亜美が、それを吹っ切った大事なシーンです。

憧れだけじゃ対等になれない。対等になれるのは私みたいな……。

憧れだけじゃ対等になれない。対等になれるのは私みたいな……。
(出典:#10)

第10話より。亜美の別荘に行ったときに、竜児と亜美が洞窟で2人きりになった時のセリフです。竜児たちの浮ついた様子から竜児が実乃梨のことを好きだと気付いた亜美。大河が計画した2人の急接近作戦で近くの洞窟に行きます。しかし、途中で亜美が別行動をして竜児もそれを追いかけてしまいます。その時に亜美が竜児と実乃梨をそれぞれ月と太陽に例えながら言ったのがこのセリフです。月が太陽に憧れて近づきすぎたら燃え尽きてしまうという意味がこもっています。これは亜美が作中で何度もする竜児たちの関係、延いては作品全体に対する問題提起の一つです。多くの視聴者も感じていた竜児の実乃梨に対する地に足がついていない様子を代弁してくれています。加えて竜児に惹かれ始めていて対等になれるのは自分のような人間だと言いますが、そのすぐ後に聞こえた実乃梨たちの悲鳴によって竜児には聞こえずに終わってしまいます。こうした場面で素直に自分の気持ちを伝えることが出来ていたら、もしかしたら何か変わっていたかもしれません。

罪悪感はなくなった?

罪悪感はなくなった?
(出典:#16)

16話より。大河の生徒手帳に北村の写真が入っているのを見た実乃梨に亜美が言った一言です。北村の気持ちを受け止めようとしない生徒会長の狩野すみれと大河が大ゲンカをした後、落ちていた大河の生徒手帳に北村の写真が入っているのを実乃梨たちが見つけてしまいます。大河のことを考えて実乃梨が竜児から身を引こうとしていた矢先の出来事です。そんな時にこの写真を見て大河は北村のことが好きだと安堵した実乃梨に亜美がこの言葉をかけました。この言葉が21話で2人が殴り合いの大ゲンカに発展した理由にも繋がります。亜美は大河のためと自分の気持ちを一切見せず、でも竜児のことも諦められない実乃梨の煮え切らない態度に我慢が出来なかったのです。これは亜美自身も竜児が好きなのに自分には入る隙間がなく、実乃梨はそれを手に入れられる所にいるのに手放そうとしていることへのやつあたりでもあります。

なんでパパ役なんてやってるの? 高須君とタイガーの関係すっごく不自然。幼稚なおままごとなんてやめたほうがいいよ。

なんでパパ役なんてやってるの? 高須君とタイガーの関係すっごく不自然。幼稚なおままごとなんてやめたほうがいいよ。
(出典:#18)

18話より。ついに亜美が「とらドラ!」という作品の核心に触れた一言です。竜児は実乃梨が好きで大河は北村が好き、だから互いに協力しようと始まった竜児と大河の関係。それは次第に変化して、お互いも他の誰にも触れられたくない大切な存在となっていきました。でもその変化に気付いた大河に対して、竜児はいつまでも本当に大事なものに気付くことが出来ません。亜美はそんな竜児に苛立ちを覚え、倒錯や幼稚なおままごと、あんただけが傷つくならよかったのになどの言葉で責めます。ただし勘違いしてはいけないのは関係を壊そうと考えているのではなく、誰も傷つかず関係も壊れないことを望んでいます。しかし、亜美の性格ややるせない気持ちからこういった言葉になってしまいました。この前後に続く一連の長セリフは、亜美の作品内での立ち位置を最も印象強くしたシーンです。

全部チャラにして一から始めればいいじゃん。それで私のことも一から入れてよ……。

全部チャラにして一から始めればいいじゃん。それで私のことも一から入れてよ……。
(出典:#18)

18話同シーン同セリフより。竜児を責めた後に漏れてしまった亜美の本音です。竜児を好きになった時にはもう入り込む余地がなかった亜美。そしてそれを理解しながらもすぐに忘れることはできない、という彼女の人間らしさや年相応の少女であることを感じさせてくれます。また初めて会った頃のからかう態度など亜美の様々な後悔を推し量れるシーンでもあります。この一言で亜美に心を掴まれたファンは多いです。

櫛枝実乃梨VS川嶋亜美

櫛枝実乃梨VS川嶋亜美
(出典:#21)
修学旅行中、本心を表に出さない櫛枝にイラつき、嫌味を言ってしまう川嶋。
他の女の子の助け舟もあり、いったんは落ち着いたかのように見えた2人でしたが、翌日、ささいなことがきっかけでケンカが再燃してしまいます。
普段は決して怒らない櫛枝と、大人ポジションの川嶋の殴り合いのガチケンカは必見シーンです。

分かってくれる人が一人でもいたらきっと、大丈夫なんだよね。たとえそれが恋じゃなくても。

分かってくれる人が一人でもいたらきっと、大丈夫なんだよね。たとえそれが恋じゃなくても。
(出典:#25)

最終話より。転校した大河に写真を送るために、体育倉庫で竜児とクリスマスツリーの星を探しているシーン。竜児と大河の逃避行を経て、胸のつかえが取れた一同。その中でここでは最初は自分を出すことを怖がっていた亜美の成長が見られます。たしかに恋には敗れても、もう亜美には自分をさらけ出せる仲間がいるのです。報われないというイメージの強い彼女ですが、しっかりと自分の大切なものを見つけられたことが分かるシーンです。

【とらドラ】川嶋亜美のSS

ネット上にはファンが描いた川嶋亜美のSSや小説が多数投稿されています。他のキャラクターは何気ないギャグ作品も多いのに比べて、亜美をメインにした作品は恋愛を描いたものが多いです。
作品の傾向としては2種類。本編では報われることのなかった川嶋亜美が報われるものと、やはり報われないからこそ川嶋亜美だと考えるものがあります。ここではその一部を紹介します。

・川嶋亜美「……ずるいよ、高須くん」
http://morikinoko.com/archives/51537588.html
アニメ最終話で転校してしまった大河と、落ち込んでいる 竜児。それを見ていてた亜美は少しでも竜児の心の隙間を埋めようと奮闘します。

・亜美「私が欲しかったのは高須君だけ」
http://morikinoko.com/archives/51778624.html
同じく大河がいなくなって落ち込んでいる竜児を亜美が慰めながら最後の一年を過ごす話。いつまでも素直になれない亜美の難儀な性格がよく描かれています。

・亜美「高須くんちに行ったら、美乃梨ちゃんが首輪で繋がれてた…」
http://morikinoko.com/archives/51776851.html
タイトルのインパクトがすごいSSで亜美と実乃梨がメインの珍しい作品。内容はひたすらハチャメチャで下ネタもギャグの奔流にのまれて猛スピードで流されていきます。しかし、要所要所にシリアスも仕込まれている異色作です。
※キャラ崩壊注意  ※R-18注意

・川嶋亜美「高須くん…んっ…」
http://morikinoko.com/archives/51727208.html
竜児と大河も結婚してみんなが別の道を歩いていた。亜美も女優として活躍していたが、竜児への想いを断ち切れずにいたのだった。そんな中で久々に帰ってきた亜美だったが、外国に行く大河と入れ違いになってしまう。それを聞いた亜美は魔が差してしまい……。※R-18注意。

まとめ

川嶋亜美というキャラクターは、天使のような可憐さで本当は悪魔のような本性を持ち、更に奥には寂しがり屋という弱さを隠した少女です。その表情の豊かさで物語の起爆剤として作品を彩り、最後には恋愛以外で大切なものも手に入れることもできました。「とらドラ!」という心の真っ直ぐすぎるキャラクターが多い中でどこまでも自分を隠して悩む姿は、ファンの心に等身大の少女の葛藤を近くに感じさせてくれましたとても魅力的なキャラクターです。
ここまで記事をお読みいただきありがとうございます。この記事を読んで「とらドラ!」に興味を持ったり、また見たいと思ってくれたなら幸いです。

おすすめの記事